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禅とオートバイ修理技術―価値の探究 (シリーズ精神とランドスケープ)
 
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禅とオートバイ修理技術―価値の探究 (シリーズ精神とランドスケープ) (単行本)

by ロバート M.パーシグ (著), 五十嵐 美克 (翻訳), 兒玉 光弘 (翻訳)
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Product Description

著者 五十嵐美克

この書の翻訳で私の生き方が変わりました。 翻訳に取りかかって3年余り、当時は東京の大学で非常勤講師をしていましたが、余りの忙しさに、翻訳に携われるのは夏休みの二ヶ月間と冬休みの一ヶ月間でした。禅、オートバイ、そして東西哲学、この書を初めて手にしたのは新宿の紀伊國屋書店でした。変なタイトルだと思いながら、立ち読みしては何度か棚に戻してしまいましたが、縁は異なもの、禅とオートバイをこよなく愛し、都内をオートバイで移動していた私に、この書の翻訳依頼が届きました。当然のごとく、引き受けましたが、翻訳を進めるうちに、この書の難解さに幾たびとなく挫けそうになりました。そんな時、参禅とオートバイが私を救い出してくれました。パイドロスの狂気が恐ろしくなったこともありましたが、著者はロバート、私も彼と一緒に自分探しの旅をしていたのです。クオリティとは絶対価値であって、道、アレテーに通底していると読んだ時、私は瞬間的に自分の禅体験と酷似している、いや同じものだと直感しました。無といえば無、有といえば有、ロバート・パーシグ氏はしっかりと論理を以て、論理を否定してしまったのです。しかし、オートバイは科学技術の産物でありながら、しかもそこに原初的美と機能をを兼ね備えている。この差異と現実を知ること、クオリティとはまさにこの世の真理を端的に指した彼の言葉だったのでしょう。

Product Details

  • 単行本: 692 pages
  • Publisher: めるくまーる (1990/04)
  • ISBN-10: 4839700524
  • ISBN-13: 978-4839700522
  • Release Date: 1990/04
  • Average Customer Review: 4.7 out of 5 stars  See all reviews (7 customer reviews)
  • Amazon.co.jp Sales Rank: #291,822 in 本 (See Bestsellers in 本)

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29 of 29 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars 多くの人にぜひ読んでいただきたい, 2000/11/28
この本は70年代に米国でベストセラーになったが、今の日本で読んでもとても感銘を受ける。それはこの本のテーマがある時代に即したものでなく、普遍的なものであるからだ。筆者の辿った人生はとても悲劇的で驚くが、同時に物事を純粋に深く深く探っていくその態度にも驚かされる。この人の第2作目が発表されたが、ぜひ日本でも読みたいものだ。
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10 of 10 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars バイブルの由縁, 2008/8/27
By disp (東京都練馬区) - See all my reviews
パイドロスは純知性的な行為から狂ってしまったが、現代ではその狂気を見ず知らずの他人に向けてしまう要素を孕んでいる。
この書には、確かに<クオリティ>に関する学説としては大きな価値があるのだろうが、私は密室の中で倒錯した「自己陶酔(過信)」「自惚れ」といったものが、アキバのような事件(狂気)に向かってしまうことを危惧している。
こうして書いている私も匿名だが、ネット上ではそれが当たり前のように横行している。密室で独りコンピュータに向かって「言いたいことを書いて」優越感に浸っているのが果たして真の人生の価値といえるのだろうか?それが仕事なら話は別だが。
まあ、そんな輩にとっては、変質した自己流の哲学(?)はあっても、この書に描かれたパイドロスの哲学探求の旅は何の意味もないかもしれない。
パイドロスには結晶化の波が訪れたが、疎外感に打ちのめされてなおも密室で優越感に浸っている人間には、結晶化どころか、闇に包まれた未来しかないように思える。
いっそのこと、本を捨て、コンピュータを離れ、オートバイに乗って「枠のない世界」に飛び出して行くのはどうだろうか?この書はいろいろな読み方ができる本だから、オートバイ乗りのためだけではなく、そうした人たちのためにもあるように思える。それがバイブルと言われる由縁なのだろう。
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16 of 17 people found the following review helpful:
5.0 out of 5 stars この自由のすばらしさ, 2008/8/11
文学か、哲学か、宗教か、分類不能。人文科学の精神世界を縦横無尽に疾走させてくれる不朽の名作。

大学教師時代、深い思索の袋小路で発狂し、電気療法により記憶を失った「私」は、心を閉ざす息子のクリスと、オートバイで旅に出る。旅の途中、古代ギリシャのソフィスト、「パイドロス」に過去の自分をなぞらえた「私」は、失われた記憶を呼びおこすうち、パイドロスにはたどり着けなかった新たな地平を発見していく。

パイドロスは西洋的合理性を重んじる孤高の哲人。だが今の「私」にはオートバイがある。その啓示により、物心、主客の一如を会得して、パイドロスに見えなかったものが見えるようになったのか。表題に反してそれほど出てこないが、禅と銘打たれている理由だろう。この本は、とらわれなくものを見る「観自在」への扉を開いてくれる。深く広い世界につながる本はみなそうだが、すべてわからなくてもよいと思う。また本来禅とは、「不立文字」といって、言葉であらわすものでなく、してもしかたないものだ。理解するものではなく、感じるもの、修行を重ねてわかっていくもの。だからオートバイに乗りこんでいる人なら、形而上学など理解しなくても、この本の世界がわかるだろう。逆に、精神世界を探求する人が読めば、オートバイの哲学的魅力が気になって、乗ってみたくなるのでは。

軽く読める陽性の本ではないが、ラストは明るく感動的。アメリカの本のよいところだ。邦訳版では序文で明らかになっている悲劇とコントラストを描くだけに、それがより際だつだろう。

原書の英文はもちろん、邦訳も見事。簡明だが奥深く、安易な翻訳をこばむタフな原文に立ちむかった翻訳者の奮闘がなければ、著者が身を削ったこの至高の一作、味わえる読者は限られた。敬意を表したい。

また“LILA”という名の続編が出ている。残念ながら、これは邦訳されていないようだ。
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4.0 out of 5 stars 禅とオートバイ修理技術―価値の探究
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