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作中では火事やそれに群がる野次馬が何度も、執拗に書かれている。
これはソドムの町を連想させるとともに、悠一の野次馬たちを
惹きつける火事の炎のような魅力を表しているように自分は思う。
このような暗示的なものが作中に散らばっているところから
この作品が実験的なものではないかと自分は思った。
同著者の『愛の渇き』という本の帯に「中学時代、この本を読んで
しばらく「三島」を読めなくなりました。」という編集者の文が
載っていた。この人がどういう意味でこの文を書いたのか判らないが、
自分は『禁色』を読んでそう思った。僕の中で『三島由紀夫』という
世界はこの『禁色』で完結しているように思えたからだ。
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