本書を読んだある落語家さんが、「悪態つきまくりの喧嘩売りまくり」を「痛快」、「面白かった。というか、嬉しかった」と評したのだという。たしかに本書”だけ"を読めば、小谷野さんの歯に衣着せぬ戦いぶりは痛快だ。
しかし本書に「書かれていないこと」に少し目を配るだけで、事情が違ってくる。
小谷野氏が今年起こした裁判については、本書では一切触れられていない。判決では彼が受動喫煙の健康被害の問題についての議論を拒否し続けていることや、科学的事実に基づかない発言をしていることなどが認定されている。(ネットで少し検索すれば全文がPDFでダウンロードできる)
あるいは、本書p181ページで小谷野氏は「この因子を排除した論文を示して貰いたい」と書いているが、作家の川端裕人氏が該当論文を教えたにもかかわらず、結局読まなかったようだ。(このやりとりも、川端氏のブログコメント欄で今も読める)
「ファシズム」という煽り文句に踊らされすぎないようご用心。