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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
韓国 北朝鮮 そして音楽に関心がある人は必読です,
By 禁じられたヨン様 (東京) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 禁じられた歌―朝鮮半島音楽百年史 (中公新書ラクレ) (新書)
知らない話が多かった。「イムジン河」の禁止のことはよく言われていますが、北朝鮮での話は驚きました。韓流が始まる前に、尾崎豊の「アイラブユー」が韓国でヒットしたこと。「ブルーライトヨコハマ」が広がった話。「鳳仙花」の作者と親日派の話……。本当に驚いた一冊でした。
8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
歌の力と、歌に乗せられた人々の想いの強さを思い知らされる,
By 韓国の龍 (横浜市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 禁じられた歌―朝鮮半島音楽百年史 (中公新書ラクレ) (新書)
著者の田月仙さんは在日韓国人の声楽家。オペラやコンサートで世界的に活躍されている。韓国でも北朝鮮でも公演したことがある方。
まず文章が音楽の如く綺麗。素直で衒いのないその文章はこの著者の綺麗で真っ直ぐな心のそのままの反映だろう。 目次を書き写すと、 第一部「日帝時代」とその余波 「アリラン」〜世界中のコリアンが歌う〈民族の歌〉 「鳳仙花」 〜芸術歌曲の父と「親日派」」狩り 「春香伝」 〜ふたつのラストシーン 第二部 南北分断の悲しみ 「イムジン江」〜北から統一を願う歌 「懐かしい金剛山」〜南から統一を願う歌 「高麗山河わが愛」「山河を越えて」〜在外コリアンの願い 第三部 韓流ブームの先駆者たち 「椿娘」「恋の赤い灯」〜〈倭色〉とのレッテルを貼られて 「カスバの女」〜早すぎた韓流 「黄色いシャツの男」〜歌謡史を変えた幻の音盤 第四部 韓国軍事政権下の禁止歌 「ブルー・ライト・ヨコハマ」〜韓国人がもっともよく知る日本の歌 「朝露」〜伝説のシンガーソングライターの物語 「あ!大韓民国」「あ、大韓民国」〜同名の禁止曲と健全歌謡 第五部 そして日本文化開放、日韓交流へ 「カスマプゲ」〜韓国名の歌手、初めて日本で成功 「帰れ釜山港へ」〜海を越えた”趙容弼現象” 「I LOVE YOU」と「恋人よ」〜立ちふさがる壁を、歌は越えていった 人間考えることは十人十色というが、それでも国籍や場所を越えた人間として共通に心を打つものというものはある。歌は最もそういうものを伝播しやすい。この本に挙げられた歌はそいういう種類の心を打つ歌なのだが、日韓両国で障碍なく愛される為には時の成熟、政治の変化が必要だった。と同時に、いくらお上が禁止しても歌のもたらす感動はひっそりと日韓両国、或いは世界中にちらばる在外コリアンたちに伝播しているもので、それは国、政府の公式見解とは異なり、良いものは良いのだから何とか日の目をみさせようという韓国人、日本人の音楽を愛する民間人の努力に支えられたものであった。 音楽や歌のもつ、国境を越えて人間の心を揺さぶる力への限りない愛情が行間から滲み出ていて、読んでいるだけで音楽が心に鳴り響き、眼には感動の涙を誘う。
7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
歌の力と重みを伝えてくれる本,
By
レビュー対象商品: 禁じられた歌―朝鮮半島音楽百年史 (中公新書ラクレ) (新書)
「海峡のアリア」で小学館ノンフィクション賞も受賞した、
在日の ソプラノ歌手 田 月仙(チョンゥオルソン)さんが、 日本から、あるいは北朝鮮から、あるいは韓国から……歌うことを禁止されてきた 歌たちのことを振り返る。 「アリラン」「イムジン江」、そして、「ブルーライトヨコハマ」…… そのときどきの権力によって否定された歌の背景にあるものを あくまで声楽家の立場から淡々と語る。 知らなかったことも多かった。 あの「アリラン」が、素朴な民謡から、日本からの独立を願う闘いの歌詞になったり、 「イムジン江」の二番の歌詞は、もともとは「南はひどい土地で、北は肥えている」という歌詞だったこと、 韓国では日本の歌はすべて禁止されてた時代があったが、「ブルーライトヨコハマ」は誰もがくちずさんでいたこと…… 単なる、「へえ〜」という感想だけでなく、何か切ないものを感じてしまうのは、 著者がそれだけ歌を愛しているからだろう。 かつて日本語で歌うことが禁止されていた尾崎豊の「I LOVE YOU」は 韓国語の歌詞がつけられて親しまれていた。 そしていま、日本人と韓国人がペンライトを振りながらその歌を歌う。 私が歌を歌いつづけ、つたない文章を書くのは、失った時代へのオマージュかもしれない(あとがき) 日韓関係がどうこう、北朝鮮がどうこう、という事実は重い。 それらは、見方によっては反対の意見にもなる。 本書でもそのことには触れられており、読む人によっては反発を覚えることもあるかもしれない。 しかし、歌の力を信じている著者の姿勢の前では、 事実の重さだけがストレートに伝わってくる。 好著である。
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