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神隠し (新潮文庫)
 
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神隠し (新潮文庫) [文庫]

藤沢 周平
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

市井に生きる人々の心の機微を奥深く掘り下げ、情緒豊かに紡ぎ出した独自の世界。清爽な情感を秘めたその端正な筆の味わい―。磨き抜かれた名品11編。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 309ページ
  • 出版社: 新潮社; 改版 (1983/09)
  • ISBN-10: 4101247064
  • ISBN-13: 978-4101247069
  • 発売日: 1983/09
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 紫陽花 VINE™ メンバー
形式:文庫
藤沢氏の時代小説と言うと人情物が想起されるが、本短編集はむしろ人間の心の闇に迫ったものと言え、現代小説と変らぬ味わいを江戸情緒の中で与えてくれる。

「告白」は30年来連れ添った夫婦の空白の一日の秘密を描いて怖い。タイトル作の「神隠し」は題名の幻想風味とは全く異なり、人間のドロドロとした欲に絡む事件をサスペンス・タッチで描いて読ませる。この他の作品も、人間の心の奥に潜んだダークな部分を描いて水準以上の出来。恐らく、同一傾向の作品を集めるという編集意図があったのだと思う。特に、女性心理の怖さを強調していると感じるのは私が男のせいか。

人の良さそうな、と言う見かけとは裏腹に人間心理の闇を掴みきった作者の会心の短編集。
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By rock-c
形式:文庫
昭和49年〜53年の間に書かれた「短編11編」を収録。

藤沢周平さんの短編集のかなでは、多分「最高傑作品」ではないか?
どれもこれも面白い。
特に、「告白」、「桃の木の下で」、「暗い渦」、「神隠し」の4作が最高に面白い。
これが「つまらない!」と言う人がいたら、¥476お返しします。

■ 「かどわかし」:
怖っ!しかし、女ってやつは・・・

■ 「昔の仲間」:
そうかー、先が無いって言うのにこれじゃー悲しすぎ

■ 「疫病神」:
んー、気をつけないと!

■ 「告白」:
これちょっと最高かも知れない!
夫婦になって30年。あの“空白の一日”を告白。
「すげー!怖いなー女は」

■ 「三年目」:
一途

■ 「鬼」:
あー、またしても女は怖い

■ 「桃の木の下で」:
こういうのいいなー

■ 「小鶴」:
そうかー、多分そうくるだろーと思ったよ。

■ 「暗い渦」:
怖わ、怖わ、怖わ! 超怖っ!
今も昔も、こんな話はあったんだなー、多分
笑っちゃうけど

■ 「夜の雷雨」:
あー、せっかく!

■ 「神隠し」:
すごいなー、最後の追い込み。時代サスペンスってな感じ。

*お薦め度:
★★★★★(超最高!)
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 東の風 トップ100レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
 自分のこれまでの人生を振り返り、「ああ、あの時の出来事がここにつながってくるのか」「あの出会いが、俺をこういうことにしたのか」と語る主人公ほか、江戸の庶民たち。彼らの人生が、感慨が、我が事のように身近に感じられ、身につまされる短篇が多かったです。
 時代小説の名手・藤沢周平さんの作品のなかで、これは地味めの短編集だと思うんですけど、読み終えたあとでじわじわ効いてくるっていうか、余韻が後を引く作品が結構あって、味わい深い一冊でした。

 全部で11の短篇が収められています。

拐(かどわか)し   1976年(昭和51年)初出
昔の仲間   1977年(昭和52年)初出
疫病神     1977年(昭和52年)初出
告白       1978年(昭和53年)初出
三年目     1976年(昭和51年)初出
鬼         1974年(昭和49年)初出
桃の木の下で    1975年(昭和50年)初出
小鶴(こつる)     1977年(昭和52年)初出
暗い渦     1978年(昭和53年)初出
夜の雷雨   1978年(昭和53年)初出
神隠し      1976年(昭和51年)初出

 なかでは、「暗い渦」「神隠し」の二篇が印象に残る好篇でしたね。
 「暗い渦」は、商売が軌道に乗り始め、これからという主人公・信蔵(しんぞう)が、人生の転機となった八年前の出来事に思いを馳せ、振り返る話。“禍福はあざなえる縄の如し”って格言(?)が、脳裏に浮かびましたねぇ。自分の思うとおりにはなかなか行かないのが人生の妙というもの。そこに運命の歯車ががたりと回る不思議があり、味わいがあり、面白味もあるのかもしれないと、信蔵の人生を眺めながら思ったことです。
 一方、表題作の「神隠し」は、江戸を舞台にした私立探偵小説とでもいった風味の作品。十手(じって)持ちの御用聞き・巳之助(みのすけ)が、手下の飴売り・弥十(やじゅう)とともに、伊沢屋(いさわや)のおかみの失踪事件を調べていくてえ話。江戸の町は、ハードボイルド小説とも相性がいいのかな。ロス・マクドナルドの私立探偵小説、あるいはロマン・ポランスキー監督の映画『チャイナタウン 製作25周年記念版 [DVD]』に通じる雰囲気があるかなあ。最初はヤな奴に見えた巳之助が、話が進んでいくにつれて味のある、渋い私立探偵、じゃない、御用聞きに見えてくるから不思議。これ、面白かったです。

 ほかにも、長年連れ添った妻の若かりし頃、行方不明になった出来事の真相が語られ、身近な人間の知られざる一面が浮かび上がる「告白」、記憶を失った若い娘と暮らす中、喧嘩三昧だった老夫婦の日常が変わっていく「小鶴」、この二篇も読みごたえのある佳品でした。

 ちなみに、これまでに読んだ藤沢周平短篇で一番好きな作品は「鱗雲」(『時雨のあと (新潮文庫)』所収)。ラストシーンの素晴らしさ。泣くしかなかった。忘れがたい名品です。
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