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彼女はひとりの人間が持つにはあまりに多くの才能を持っていた。
充実した幸せな生活のなかでも、人のために働きたいという気持ちと
創作活動をしたいという気持ちの葛藤によって苦しんでいたことが分かる。
65歳で亡くなった人のことを「夭折した」とは言えないけれど、どうしても
早すぎた死という印象を持ってしまうと何人かがこの本で語っている。
特にバージニア・ウルフの研究がイギリス側の遅れのために未完となったことは
本人にとって、どれだけ悔しいことだったろうと察せられる。
人が生きることの意味について考えたい人ならば、女性だけでなく男性も
感銘を受けるだろう。存命中も多くの人から求められ感謝された人だが、
亡くなった後も著書を通じて彼女から勇気をもらう読者は多いに違いない。
この本は豊富な資料と友人や著名人のエッセイで構成されており、精神科医というより「作家」の神谷美恵子に焦点があてられてます。苦しみを負いながらも毅然と生きた神谷美恵子の姿が、すぐ目の前で存在してるように感じられる本です。
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