レヴィストロースの「神話」に関する知識や分析が薄いのではありません。
この内容程度でレヴィストロースが分かるわけもなく、他の著作=「神話構造」・「親族の基本構造」等に
比較すると、あまりにも本書の内容が薄く、分量もがっかりするほど少ない。
単行本として何故このような薄っぺらな本が出版されたのか、いささか疑問に思う。
確かにレヴィストロースの「神話」に関する一端の知識に触れることもでき、彼の言う「構造においては
【未開社会】と【近代社会】において、差異はあっても価値の違いなどはない。」は理解はできるが。
いかんせんこのような内容(=ラジオでの収録を単に筆耕したもの)を、ブックレットとするなら
まだしも、これほど薄っぺらな内容で単行本とするとは…
レヴィストロース自体の価値が失われ、レヴィストロースを読もうとしている方は、がっかりするだろう。
この「値段」で「悲しき熱帯」と同じ値段は暴利。「みすず」の書籍は高いが、その分内容が濃く
今まで「値段」うんうんを言ったことは一切無いが、本書では呆れた。
レヴィストロースの概略というにもあまりに貧しい本。せめて日本語の「序文」等で、
「神話構造」の概略でもあったらよかったのだが…
レヴィストロースが悪いのではなく、出版社の良識を疑う。