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神父と頭蓋骨
 
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神父と頭蓋骨 [単行本]

アミール・D・アクゼル , Amir D. Aczel , 林大
5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,310 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

佐野眞一氏、感嘆!
「読む者にカラ元気ではない、掛け値なしに本物のエネルギーを注入する本である」

北京原人の発見に、古生物学者として関わったイエズス会士・テイヤール・ド・シャルダン神父(1881‐1955)。神と科学の狭間で苦悩し、バチカンからは危険視されながらも、独自の思想を打ち立てた波瀾の生涯を通じ、人類学の発展を描く傑作評伝(解説/佐野眞一)。

内容(「BOOK」データベースより)

一流の古生物学者、地質学者にして、敬虔なイエズス会士であったピエール・テイヤール・ド・シャルダン神父(1881‐1955)は、科学と信仰を融合させた独自の理論で知られる。そこには若き日に経験した第一次大戦の、毒ガス漂う苛烈な戦場の記憶も陰翳を添えた。しかし、その先鋭性ゆえに教会からは異端視され、テイヤールはパリから異郷中国へと「流刑」に処される。図らずもその中国で、彼は周口店における北京原人の発見に立ち会い、「ミッシング・リンク」の研究に重要な貢献を果たすことになった。戦時の混乱のさなかに消え去り、日本軍の関与も囁かれるこの原人骨は、今日なお捜索が続く。

登録情報

  • 単行本: 328ページ
  • 出版社: 早川書房 (2010/6/23)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4152091398
  • ISBN-13: 978-4152091390
  • 発売日: 2010/6/23
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.2 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.0  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 280,119位 (本のベストセラーを見る)
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13 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By h.yamagata 殿堂入りレビュアー
形式:単行本
 北京原人の発見の話だと思って読み始めたら、ティヤール・ド・シャルダンの話でびっくり。かれが北京原人にここまで関わっていたとは知らなかった。
 シャルダンは異端の神学者として知られ、主著「現象としての人間」は、おもしろい本ではある。鉱物圏、植物圏、動物圏、精神圏(ノウアスフィア、ヌースフェル)といった宇宙の階層概念や、生物の到達点たるオメガポイントといった概念はかっこいいし、いろんなSFのネタもとだ。ただいかんせん証明しようがない、誇大妄想的なお話なので、一般には単なるニューエージオカルトがかった変な哲学者と思われている。
 そのシャルダン神父が、思想をめぐって教会と対立して地の果て中国にとばされ、そこで北京原人の発見に関わることで、進化論への認識を深める様子を本書は描く。そしてそれが主著「現象としての人間」につながったのだ、と。当時の原人ブームの中での北京原人発見ドラマと、宗教対科学の対立ドラマとをからめる筆致は巧み。
 ただしティヤールを、宗教と科学の橋渡しをする立派な学者兼えらい宗教人として描こうとするため、その思想の特徴、もとい奇矯さ・異様さについてはごく簡単にしか触れられない。そしてかれが教会に迫害されたのは、単に進化論に好意的だったからだ、という印象操作を本書は行っている。でも実際には、宇宙全体の進化とか、人間が進化してオメガポイントに到達して神になるとか、とうていキリスト教の範疇に収まらない勝手なオカルトを主張したから怒られたというのが実情。だから北京原人との関わりがティヤール思想の形成に重要だったという本書の記述は必ずしも妥当とは思えず、それをごまかすため散漫な印象になっているのが残念。そして、ティヤールの中で進化論とキリスト教が同居できたから進化論は永続的なものだと示されたのだいう、アクゼルらしからぬ理屈になってないこじつけの結論は鼻白む。その程度の折り合いをつけた人なら他にも無数にいるのに。

 また佐野真一による解説は、意味もなく本文に書かれたティヤールの生い立ちを繰り返す無内容きわまる代物。解説ではなくただの読書感想文で、やたらに段落を変えるぶつ切り(口述筆記そのままの感じ)が散漫ぶりに拍車をかけている、残念な代物。
このレビューは参考になりましたか?
8 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 本書は出来のわるいピエール・テイヤール・ド・シャルダンの伝記。
 科学書ではないので、科学の知識を期待してはいけない。
 かといって、テイヤールの思想が詳しく解説されている訳でもない。

 著者は、妙に、テイヤールに入れ込んで、「(テイヤールの)仕事は、私たちが今なお科学と信仰の共通の基盤を目指すことができることを示している」と書いている。だが、信仰を持つ科学者の大部分は、信仰は信仰、科学は科学と分けて両立させているのだ。

 本書の想定読者層は北京原人の愛情生活なら知りたいと考えるだろう。本書には、北京原人ではなく、埒もないテイヤールの愛情生活に多くのページが割かれているが、全くの無駄。

 同じ著者の「ウラニウム戦争」同様、日本への悪意が感じられる。例えば、日本兵は略奪と盗みにしか関心が無い、等。
 常識的に考えれば、北京原人の化石は、蒋介石かアメリカが紛失したか、横流ししたのだろう。

 佐野眞一の文が巻末にあるが、これも屑。そもそも、佐野眞一に文を書かせている事が本書は科学書ではないこと、そして、学術書ですらない事を示している。

 この本を買う人は、科学的知識を得る事が楽しみと感じる人たちだと思う。佐野は、「紅海の海賊」と呼ばれた人など、多彩な人物が出て来るから本書は「ややもすると退屈な学術書」ではなくなった書いている。何をか言わんや、佐野は、知の愉しみを知らない。
このレビューは参考になりましたか?
12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
羊頭狗肉 2010/7/11
形式:単行本
 理数系トピックの達者な啓蒙家がテイヤール・ド・シャルダンを書いたというので期待しましたが、ダメでした。進化論と古生物学の大雑把な歴史にテイヤールの逸話をからめただけで、『現象としての人間』その他の著作の思想的内実にはほとんど関与しません。宗教とか神秘思想というような重い話題を扱うには、アクゼルには人文的教養が不足していますね。
 宗教的モダニズムの経緯やベルクソニスムの消長、それに何よりカトリックとイエズス会の歴史をきちんと押さえなければ、テイヤール思想の独自性はわからないでしょう。それにしても、過去には邦訳著作集が出るほどだったのが、今では本書のようなものでしかテイヤールに出会えないのは、カトリシズムの全般的弱体化なのか、日本人の健忘症のゆえなのか。
 細かいことですが、「ハクスレー」は「ハクスリー」にしてほしいし、イギリス国教会の bishop は「司教」ではなく、「主教」です。その他ケアレスミスが散見されるのは残念ですし、佐野眞一の解説はあらずもがなの一言に尽きます。だいたい佐野とテイヤールに接点は皆無でしょう。こういう愚劣な文章を依頼する編集者もいけませんね。
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