慶長七年(一六〇二)陰暦十月、常陸国北限、小生瀬の地に派遣された大藤嘉衛門は、野戦場の臭気が漂う中、三百名以上の住民が消えるという奇怪な光景を見る。いったいこの地で何が起きたのか? 恭順か、抵抗か体制支配のうねりに呑み込まれた誇り高き土豪の村の悪夢。長く歴史の表舞台から消されていた事件を掘り起こし、その真実の姿をミステリアスかつ重厚に描いて大絶賛された戦慄の巨編。
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役人も上司と部下がいて、村人にもリーダーや色々な立場のものがいる。各自がそれぞれの思いで自分を信じて行動する事によって、物語は最悪の結末へと収束していく。「始祖鳥紀」「雷電本紀」は勇気をくれるのと反対に、この物語は無力感が漂いひたすら哀しい。
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