登録情報
|
葉子には葉子の、草子には草子の生活があって物語は淡々と進んでいくわけだが、その間には様々な感情の揺れがあって、それが手に取るように伝わってきて、思わずニヤリとさせられたり、切なくさせられたりで、とても小説(創られた物語)を読んでいるような気はしなかった。
この本に巡り逢えたことが幸せに感じられる至高の一冊である。
文章だとか軽やかな狂気とかを、布の手触りを確かめるように楽しめれば、それでいい作品だと思います。
普通なら、心のどこかでは「そんなこと、本当はありはしない」のだと
わかっている冷静な自分がいるだろう。
しかし、葉子はそうではない。
嘘でも幻想でもごまかしでもなく、本当に彼が来てくれると思っているのだ。
それが狂気なのか、愛なのか・・・。
最初は、こんな風に1人の人間を愛し、待ち続けることなど普通ありえない、
葉子は狂気に侵されているのだ、と思いながら読んでいた。
おそらく、この本を読むと多くの人はそのように感じることだろう。
だけれど、本当はこの本を読んだ誰もが、
葉子のように、傍から見たら狂気に見えるほどに、
1人の人を永遠に、愛してみたいと感じるのではないだろうか。
この本は、そんな気持ちにさせてくれる。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|