卒業論文で『神曲』を扱ったので、当然『神曲』を読まなければいけなかったのだが、最初はアマゾンで評価も結構高いので、寿岳氏が訳したものを買った。
だがしかし、全く読み進められない!!
もしこれを呼んでくださってる貴方が、とってもintelligentで知識人で、普段から古典などをお読みの方は寿岳訳でもいいかもしれないが、
もし貴方がそうでないのなら、断然この平川訳をお勧めしたい。
はっきり言って私には寿岳訳はあまりに難解すぎて全く頭に入ってこなかった。
また彼が確か英文学者であるから、『神曲』オリジナル→『神曲』の英語版→自分で訳すと、おそらくイタリア語の英語訳を訳すという作業が入ってきてしまっている。
そのため、ニュアンスが違うところが多い。
(例えば、平川氏が「濠」と訳しているところを、寿岳氏は「嚢」と訳しているが、ボッティチェリの《神曲挿絵》を見ると、「濠」という訳が明らかに正解である。)
ダンテは字の読める全てのイタリア人に読んでもらいたくて、ラテン語ではなくトスカーナ方言でこれを書いたのだから、
日本語だって同じように、今の私たちに分かる、読みやすくて正確な訳であるのが一番だと思う。
平川訳の方を読み始めたら、面白くて面白くて、まるでダンテと冒険の旅に一緒に出かけているような気になった。