赤、黒、青、金…とさまざまな色でシェアワールドを行っている「ポリフォニカ」シリーズ。
その中で、自分が最も愛した白の物語がとうとう完結を迎えた。
物語の結末(精霊島墜落、スノウの精霊化、マナガの変貌)は、
未来編であるクリムゾンやブラック、原作のキネティックノベルなどで断片的に語られていたので、
そこに至るまでをどのように描いて、どうやって着地させるかが見どころだったのだが、
若干物足りなかった、というのが読了後の正直な感想だ。
前巻から展開がいやに駆け足気味になり、グラナード公爵やベルンシュタイン公爵の登場は唐突だし、
プリムローズの母の設定や、プリムローズの幼少期のエピソード、それに対するデイジーの指摘も、
全く伏線がなかったので、いささかご都合主義というか、後付設定くさい印象が拭えない。
また、アナベルやハーミット、ランディなど、折り返し地点から急に登場人物が増えてきたが、
その割には大した活躍もなく、突然出てきてそのままフェードアウトしていったという感じ。
キャラが増えすぎたせいで、ポリ白の肝であるはずのブランカとの交流が少なくなり、
散々引っ張ったエターナリア、アンジェロ・アンジェリカの死も簡単に片付けられてしまい、
あれだけ伏線張っていたプリムローズとの最終バトルも、消化不良に終わった感が否めない。
個人的には「メモリーズ・ホワイト」あたりまでが、ポリ白の最盛期だと思うが、
それでも5年近く愛読し続けた物語が無事着地してくれたので、完結を記念して星一つ追加。
あと、マナガ(ラグ)の末路については、故大迫先生に配慮した高殿先生の決断に敬意を表したい。
高殿先生、長い間素敵な物語をありがとう。