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神学校の死 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
 
 

神学校の死 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) [新書]

P.D. ジェイムズ , 青木 久恵
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

事故か、自殺か、他殺か―。サフォーク州の人里離れた全寮制神学校で、若い神学生が海岸の砂に埋もれて窒息するという不審な死を遂げた。事故死という公式見解に不満な父親の圧力で、真相究明のため現地へと赴いたダルグリッシュ警視長だが、その目前で無残な殺人が!英国国教会を舞台にミステリの新女王が放つ話題作。

内容(「BOOK」データベースより)

サフォーク州の人里離れた海岸に位置する聖アンセルムズ神学校の学生が、近くの砂浜で砂の下に埋もれた変死体となって発見された。公式見解は事故死とされたが、納得しない学生の義父が、ロンドン警視庁に再捜査の圧力をかけてきた。少年時代に同校で夏季休暇を過ごした経験をもつダルグリッシュ警視長に白羽の矢が立ち、彼は校内に滞在して調査にあたることになる。時を同じくして、同校の閉校を推進する教会幹部も到着するが、ダルグリッシュはそこに不穏な空気を感じた。はたせるかな、嵐が荒れ狂う夜、彼の目と鼻の先で残忍な殺人事件が。

登録情報

  • 新書: 486ページ
  • 出版社: 早川書房 (2002/7/24)
  • ISBN-10: 4150017190
  • ISBN-13: 978-4150017194
  • 発売日: 2002/7/24
  • 商品の寸法: 18.6 x 10.8 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 122,645位 (本のベストセラーを見る)
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 警視長、一人でいて!, 2003/1/25
By 
pfs7 - レビューをすべて見る
(殿堂入りレビュアー)   
レビュー対象商品: 神学校の死 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) (新書)
ダルグリッシュ警視長シリーズ第12作。
またも人里離れた場所、全寮制の神学校で起きた殺人事件。彼自身も聖職者の子として育ったダルグリッシュは、死んだ生徒の父親の圧力で、現地に派遣される。そして起こる第二の殺人。

閉鎖された空間、人里離れた場所、若者の集団・・・ジェイムズお得意の舞台と道具立てで、ダルグリッシュが今回も静かに奮闘。そしてまたも、ラストにはお約束のアクションシーン(頭脳派かと思いきや必ず大詰めはダルグリッシュが体を張るのがパターン、これがなかなかにニクい)。彼のファンなら間違いなく満足できる作品。

そして、妻と子を出産で一度に亡くし、最初の事件『女の顔を覆え』で出会った女性とも自然消滅?してしまった、女性に縁のない彼にも、この作品では新たな出会いが・・・(ファンとしてはかなり複雑な心境だ。)
次回作が気になる。

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6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 独特の雰囲気, 2003/5/26
By 
レビュー対象商品: 神学校の死 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) (新書)
閉鎖的社会という神学校内での物語を、独特の人物描写や情景描写で、とても上手く表現されていた。実は、最初はカーのような展開を想像したのだが、非常にシンプルですっきりしていて、ミステリーというよりは英米文学のようだった。ダルグリッシュ警視の悲哀がこの物語を一層引き立てている。長いけれども一読の価値は大ありです。
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7 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 英国を舞台にした人間絵巻を楽しむ, 2004/8/18
 本来ならイギリス女性推理作家・PDジェイムズを読むことはなかったかもしれないのだが、この『神学校の死』だけは興味を持った。つまり、イギリス国教会についても小説を使って勉強することができるかもしれないと思ったからである。

 イギリス聖公会について、殆どの人は何も知らない。知っているのはヘンリー8世が離婚をするためにローマンカトリックから分離した、という表面的なものではないだろうか。
 この小説を読むと、イギリス国教会についていろいろと勉強できた、確かに。
 high church, broad church, low church,
Richard Hooker, nonconformism, Anselm of Canterbury

 などなどといった小説に散りばめられている事項を、ひとつひとつウィキペディア(無料で利用できるネット百科事典)で調べていった。

 イギリス国教会について知る以上の収穫が、しかし、あった。それはこの女性作家の小説が読む価値があるということを発見したことである。推理小説としては推理は全く必要ない。ミステリーとしても、行き詰るようなサスペンスは全く無い。しかし、全編を通じて流れている『死にいたる存在としての人間』というタイトルの通奏低音が、なんとも心地良い。

 著者は44歳で夫に死別している。この死別(bereavement)が通奏低音、あるいはメインメロディーになっている。これを軸として、犯罪を起こす人間のエゴイズム、人間の醜悪さ、それと対比される愛と友情と敬愛、更にそれに対比する欲情と堕落、またまたそれに対比する信仰……。人間の美しさと醜さを大きなキャンバスに、落ち着いた揺るぎのない筆致で描ききり、壮大な人間コメディー(喜劇ではない)、バルザックと同じことをやっている、それがこのジェイムズというイギリス女性作家である。

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