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最も参考になったカスタマーレビュー
9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
参考文献をメインコンテンツとして読んだ場合…,
By 弐之宮瓶 (東京都世田谷区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 神は沈黙せず〈上〉 (角川文庫) (文庫)
自分は正直SFに疎いのでメインストーリーの内容の賛否に対する言及は敢えて避けてみますが、膨大な量の知識を含んだ薀蓄小説として非常に楽しめました。と学会会長である山元氏の得意分野と思われます、UFOや超能力などのメジャー所からファフロッキーズ現象などのマイナーなハイ・ストレンジネスに至るまで超常現象、オカルトについて幅広く触れられていて、また、それに留まらず宗教、サイ科学、GA、AI、模倣子仮説、中国語の部屋、ハトの迷信、報道倫理、オッカムの剃刀等までバラエティに富んだ大量のトリビア的情報が盛り込まれています。 また、それ故に参考文献リストに挙げられる書籍もあらゆる分野の良書が厳選されリストアップされていて、そこから派生する形で別の本を読むという楽しみ方ができます。(個人的には認知や知覚、意識に関した書籍、人工生命や人工知能を取り扱ったもの、進化論や進化に関して扱ったもので良い出会いがありました) 参考文献として挙げられているもの以外にも作中で触れた事に関する著書を探すと言った、強いて言ってしまえば「と学会本」的な優良ブックガイドとして読む事ができます。 ただ、それら薀蓄が大量すぎてしまったのが原因か少し首を捻ってしまうような箇所があり一つ星を減らしてみました。 少しだけメインストーリーに言及いたしますと、帯の推薦文で乙一氏が「ミステリ」と書かれていたように「神はなぜ人間を作ったか?」という問題提起に対し言わば推理小説的な謎解きが展開されるのが非常にユニークで面白いと思いました。(言うなればメタミステリでしょうか) 後は作中登場する量子コンピュータに関する解説のほとんどが、「主人公には理解できなかった」という理由で省略されていたのが少し残念です。
9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
自分の知識が混乱します,
By hat (大阪) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 神は沈黙せず〈上〉 (角川文庫) (文庫)
とんでも本で有名な山本弘氏の作品だけあって、超常現象の情報量は圧倒的。でもどこまでが本当なのかさっぱりわからない。ところどころ知ってるネタが入ってるだけに洗脳されてるような混乱が発生した。どうやら私は、とんでも本を読むときとハードSFを読むときでは違う脳を使ってるらしい。とにかく細かい情報は全部「嘘」と決め付けて読まずにプロットを追ったが、この情報が嘘だとこの小説は成り立たない事に気づいた。このプロットなら短編〜中編で充分書ける内容だった。近未来のコンピュータのディテールは素晴らしかったので星を1つでなく2つにしました。
22 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
大作ではある。が…。,
By
Amazonが確認した購入(詳細)
レビュー対象商品: 神は沈黙せず〈上〉 (角川文庫) (文庫)
私は山本弘のファンです。SF、ファンタジー、ノンフィクションと、いろいろ読んできましたし、どれも好きです。 (つまんないな、と思ったのは「シ喰い魚」くらいか) しかし、この作品はあまり面白くなかったです。 なんというか、「山本弘総集編」とでも言うべき作品でしたが…。 多くの総集編がそうであるように、「作品」として価値があるか、というと、なんとも。 私は山本弘のファンです。 なので、まだ山本弘のファンでない人には、まずこれ以外の作品を読むことをお勧めしたいです。 (以下、ややネタばれも含みます) まず冗長。 山本氏の昔の作品「サイバーナイト2」で、地球連邦のフォレスト提督が、科学者に 「ロケットの推進剤を回収すれば云々」 って主張するエピソードがあります。 フォレストの無知ぶりを強調するためとはいえ、本筋と関係ないエピソードが入るのは冗長だな、と思ったのですが。 本作は、そういう冗長エピソードが4割くらい(主観)です。 世界各地で起こる、事実・架空取り混ぜた異常現象の詳細な描写(その大部分は本筋とはほとんど無関係)が、大量に語られています。 と学会会長でもある山本氏ならでは、とも言えますが、同じ超常現象の話でも、実際報告のあった事例なら読んで面白くても、架空の話となると…。 それをまったくカットしたらこの作品は成り立ちませんが、それにしても冗長すぎると思います。 「神」の正体も、やや拍子抜けでした。 「フェッセンデンの宇宙(エドモンド・ ハミルトン)」以来、何度も繰り返されてきたテーマです。(スターオーシャン3だってそうだ) 「何のために神は人間を作ったのか」に、「大した意味はない」というのは、山本氏の昔からのテーマでした(主にクトゥルフ神話関係で)し。 「科学研究のため」というのは、アシモフなんかも書いてますし…。(「人間培養中」「笑えぬ話」など) グローバルブレイン云々というのは、作中でも言われるとおり、現代だからこそできる解釈でしょうが、「現代は特別な時代なんだ」というのはむしろ荒唐無稽に思えます。 「ウェッブの網目」が本当に観測されたならともかく、世界が整合性を持っているように見える私たちには、あまりピンとこない話です。 (「パイオニア減速問題」は実在の問題ですが) それに、情報通信が発達したところへ入力信号が大きくなったら、個々の人間にかかる情報の負荷が大きくなりすぎて、ミームがちゃんと進化できないような。 環境が頻繁に激変する「ダーウィンズ・ガーデン」みたいなものかと。 南京大虐殺関係で批判する人もいるようですが、それは瑣末な部分にこだわりすぎかと思います。 (「加古沢は頭がいい」ってことを示すだけのエピソードで、「サイバーナイト2」のロケット推進剤と同じ位置づけ) また、加古沢が「虐殺はあった」という立場で関心を持っていることも、別に人権とかではなく、むしろ悪趣味な理由であることが判明しますし。 (物書きを悪役にしたのは、さすが山本氏だと思います。筒井康隆とか、物書きはストーリー上の特権階級だものなあ(「朝のガスパール」とか「虚構船団」とか)) ラストも、これだけ大きな舞台を用意し、驚くべき世界の真実を暴いておきながら、最後は「友情と家族愛」に収束するというオチに肩透かしを食わされた気分です。 「時の果てのフェブラリー」以来変わらないテーマでした。 いや、その変わらない山本節が私は好きなんですが、2巻も使ってこれはあんまりだ、という気もします。
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