著者の宗教的信念を自身の体験を交えて語った本と言ったら分かりやすいでしょうね。基本的にはすごくいい本ですよ。個人的に芹沢さんのフランス留学の場面で天才と呼ばれていた物理学者が(調べてみた所現在は無名の様です)自然科学に対する深い敬愛とともに全宇宙の法則を支配する神に関して言及する場面は強く印象づけられました。余談ですが、超ひも理論を提唱した科学者に「なぜそんなものがあると確信できるのか」と聞いたら「こんなに美しい理論なのだから、あるに決まってる」と答えたという話を思い出しました。物理学者の話はそれに近いです。「世界はこんなにも美しいんだから、宗教が語るようでなくともきっといるんだよ」と言われると、確かになぁ、と感心させられてしまいます。それが、最近のスピリチュアル等(胡散臭そうなので読んではいないのですが)のように押し付けがましくなく、またパンフレットの様でもない。「信仰は個人的なものだ」と芹沢さん自身語っています。ご本人少年時代は天理教に苦しめられたといいますから余計に説得力もありますね。一度宗教にひどい目にあわされていながらも、自然に対して真摯な姿勢を取り続ける芹沢さんには感心してしまいました。
天理教の下りは宗教色が臭く(天理教を肯定している訳ではない)しらけてしまったので☆一つマイナス。前半部は非常に素晴しかったのですが、残念です。
宗教(スピリチュアル)でない、神の存在(といったら大仰ですが)に関して興味を持っている方は読んでみてもいいと思いますよ。