ウォルシュの著作は全て読みましたが、私自身の人生に非常に大きな影響を与えて
くれた良書の数々でしたし、同様に感じている人は世界中に少なくないと思います。
本作品は今までの彼の著作と比べると、神からのインスピレーションがすっかり抜け落ち、
本人のエゴ丸出しという印象を受けます。皮肉なものですが、その意味では、
実質的に「彼自身が自分で著した」初めての書籍と言えるかも知れません。
結果として、過去のシリーズと同一人物が著したとは思えない内容になっています。
かつて苦難の境遇にありながら、神からのメッセージを理解したいと心から望み、
人々のためにそのメッセージを広めようとしていた彼の真摯な姿は消え、エゴを形にして、
売るために著した、という波動に溢れています。「成功」を手にした現在の彼は、
自分自身を「悟りを開いたマスター」と呼んでいますが、彼の著作の内容と自ら矛盾する、
新興組織宗教の安っぽい教祖になってしまったかのようです。神のメッセージを
伝える役割を担ってきた彼の変容も神のメッセージのひとつなのでしょうか。
いずれにせよ、彼がこのような姿勢で執筆している以上、本書を転機に、彼自身の評価も、
人生も、再び大きく変化して行くに違いありません。