何気なくこの本を手に取ってみて、「古事記」や「日本書紀」が、権力正当化のための単なる作り話ではなくて「事実を脚色して書かれている」、という解釈の仕方があることを知りました。
内容は、「古事記」「日本書紀」を中心に、各風土記や著者による祭りの取材などをおりまぜながら推理が進められていますが、基本は「なるべく古事記と日本書紀の記述から逸脱しないで」という感じで進められています。
構成も、「8つの謎」という形でポイントを絞って展開されているので、軸がブレずに著者の主張を理解することができます。
細かい部分で多少こじつけめいた苦しそうな部分もあるにはありますが、大筋では「そうなんだ」と納得させてくれます。
とにかく、今までの自分みたいに、「そんな時代に、人間が空からから山のてっぺんに降りてこれるわけがないじゃんか!」なんてつまらない突っ込みを入れて、原文を読もうとしなかった向きには、ぜひ一度読まれることをお勧めします。
この本を読んで、原文(に近い文章)を読んでみたくなったり、風土記をたずねる旅行をしてみたくなりました。