基本的に面白いです。ストレスを感じない文体で、一度読み始めると時間を忘れてしまいますし、ワンパターンな勧善懲悪もそれはそれで楽しい。
だけど、残念ながらそれだけ。暇つぶしにはもってこいですが、二度の読破には耐えられないでしょう。
ラノベ?なので別に文学的要素は求めてないつもりですが、推理ものとしては中途半端、では人間ドラマかと言われると……うーん。
登場人物たちの「実は……」話にページを割き過ぎな気がするし(推理してない)、「竹を割ったような」サバけたキャラはその性格がゆえに容疑者から外れるし(普通はこういういい人そうなのが一番怪しいのでは)、何より主人公の影が驚くほど薄すぎ。セリフはほとんどなく、もはや空気。
そもそも推理ものの主人公が「ふらふらしてると自然と事件真相のきっかけを引き寄せる」体質って……そ、そんなアホな!?その辺を上手いこと全体にちらつかせながら読者をドキドキさせるのが推理だと思ってたんですが、いいんでしょうかコレ。
さくさくご都合ストーリーを展開するためだとしても、いくらなんでもあんまりな気がします。
茅田先生の本はすべて読んでいます。
今回も作家買いし、一巻だけじゃアレだと思って二巻目まで待ってレビューしましたが、正直に言って、残念ながらこのシリーズは今のところ一番の駄作と言わざるを得ません。
誰に感情移入することもできず、週刊誌のお家騒動ゴシップをラノベに仕立て直したようなストーリーに終始するのみ。
最近の「上から目線でセレブ的地位の人間をこきおろす主人公無双物語」みたいな展開もそろそろ食傷気味ですし、もうこのシリーズはやめて、あらたな境地を切り開いてほしいものです。
一気読みさせる力量を持った作家さんだとは思うので、期待はしてます。