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祖国とは国語 (新潮文庫)
 
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祖国とは国語 (新潮文庫) [文庫]

藤原 正彦
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (55件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

文化も伝統も、日本という国はすべて言葉の中にある

国語こそすべての知的活動の基礎だと説く「国語教育絶対論」のほか、母・藤原ていの名著『流れる星は生きている』の原点を親子三代でたずねる「満州再訪記」、ユーモアあふれるほのぼの家族エッセイなど、話題満載

混乱の中で脱出した満州の地を訪れることは、長い間、私の夢であった。母の衰えが目立つようになったここ数年は、早く母と一緒に訪れなくては、と年に何度も思った。母が歩けなくなったり、記憶がさらにおぼろになったら、二度と私は、自分の生まれた場所を見ることはできない、と思うようになっていた。他方では、80歳を超え、体力低下とわがまま増大の著しい母を、連れて旅することの憂鬱も感じていた。――(本分より)
--このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

国家の根幹は、国語教育にかかっている。国語は、論理を育み、情緒を培い、すべての知的活動・教養の支えとなる読書する力を生む。国際派の数学者だからこそ見えてくる国語の重要性。全身全霊で提出する血涙の国家論的教育論「国語教育絶対論」他、ユーモラスな藤原家の知的な風景を軽快に描く「いじわるにも程がある」、出生地満州への老母との感動的な旅を描く「満州再訪記」を収録。

登録情報

  • 文庫: 236ページ
  • 出版社: 新潮社 (2005/12)
  • ISBN-10: 4101248087
  • ISBN-13: 978-4101248080
  • 発売日: 2005/12
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (55件のカスタマーレビュー)
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39 人中、37人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 数学者が説く国語必要論, 2003/5/8
By 
kh - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 祖国とは国語 (単行本)
 英語第二公用語論への理路整然とした反論はどうだろう。一度、「恥ずべき」日本の代表的知性を集めた懇談会委員と藤原正彦氏とをガチンコ対決させてみたい。

 教育を建て直すこと以外に、今この国を建て直すことは無理である。その中核にある国語の時間をなぜこれほどまでけずって平然としていられるのか。これが著者の主張。「国家の浮沈は小学校の国語にかかっている」。それなのに教科を平等にわりふる悪平等を平然と犯しているのは、国語を単に情報伝達の道具としか考えていないからだ。どれもこれも説得力がある。数学者の立場からすれば、円周率3などというのは犯罪的。「数学の魅力である一般性や意外さ、豊かさ、美しさを根こそぎにしてしまった」。

 この熱血漢をぜひ文部大臣にしてみたい。しかしそういう知性や決断のある政治家がいまの日本にいるだろうか。いや、こういう人こそ野において、自由に発言させるほうが、今の日本にとっては得策かもしれない。この人の書くものがおもしろいということは、すでに読者のほうがよくご存じだろう。母である藤原ていの『流れる星は生きている』の舞台、満州を母親をまじえて家族で旅行する「満州再訪記」は、満州国の出自と壊滅、それに翻弄された人間の物語として、書かれるべき人によって書かれた一文。満州国成立前後の世界と日本の状況が簡明にまとめられていて、へたな解説書などよりよほど時代の流れがよくわかる。一読の価値あり。

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24 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 この著者ならではの安心して読めるエッセイ集, 2003/5/18
By 
yukkiebeer - レビューをすべて見る
(殿堂入りNo1レビュアー)    (トップ50レビュアー)   
レビュー対象商品: 祖国とは国語 (単行本)
△この本を読む前に著者の母・藤原てい氏の「流れる星は生きている」(中央公論新社ISBN: 4122040639)をまず手にとることをお勧めします。「祖国とは国語」の最後に収録されている「満州再訪記」は「流れる星…」の舞台となった地を半世紀以上たってから藤原てい氏を伴って訪れた記録だからです。「流れる星…」に描かれた筆舌に尽くしがたい混乱の中、幼子三人を抱えておよそ一年をかけて日本への生還を果たしたてい氏。齢八十を越えて彼の地を再訪した彼女の胸の内を思い、この「満州再訪記」を読みながら目頭が熱くなりました。

▼「国語教育絶対論」の項で触れているドーデ作「最後の授業」について一言。この小説はドイツに占領されたフランスのアルザス地方の教師が「フランス語を忘れない限り国は滅びない」と最後の授業で生徒に教え諭すという内容で、一時期までは日本の国語教科書では必ず取り上げられていました。藤原正彦氏も日本人が日本語を大切にすることを訴える材料として改めてこの小説に言及したのでしょうが、実のところドーデの小説はドイツ系の言語を話す子どもたちに外国語であるフランス語で授業をしていた教師の物語として現在では問題視されています。その間の事情について詳しく書かれた「ことばと国家」(田中克彦著/岩波新書81年刊ISBN: 4004201756)が出版されたことで、日本全国の国語の教科書からドーデの小説が一斉に姿を消してかなりの時間が経ちました。ですから「最後の授業」を例にとって国語の大切さを説くのは、残念ながら適当ではなかったと思います。

 ですが、だからといってこのエッセイ集「祖国とは国語」の価値がないということでは決してありません。氏の日本語への愛情はとてもあつく、私たちが自分たちの言葉をもっと慈しむべきだということを教えてくれていることにかわりはないのですから。

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11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 やっぱり読み書きが原点, 2003/6/5
By 
ゆらのすけ (武蔵野) - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 祖国とは国語 (単行本)
 筆者のあとがきで触れているように、タイトルはシオランの言葉で、故山本夏彦氏が度々引用したものである。ハイライトは「国語教育絶対論」。主にビジネス上の必要性から英語に流れる風潮を鋭く批判している。米英で暮らした経験がある方だけに説得力がある。
 英語第二公用語論にも大きく分けると2つあり、森有礼のように国語化(少なくともビジネスの場では)を図ろうとするものと、もう少し実用を考えた教育をせよと訴えるものがあると思うが、筆者の主張からは前者は論外、後者もその前に日本語で基本をきちんと確立せよと一刀両断ということでしょう。「読む」が一番大事で、次が「書く」、「聞く」「話す」は読み書きが身につけばついてくるというのも尤もです。
 星を一つ削ったのは、「絡対」という言葉を使ったことと最初のエッセイがそれほど面白くないからです。「満州再訪記」は一家それぞれの思いが的確に描写されお薦めです。
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