このCDの天満さんは、人々の心を安らかにしてくれる将に観音様ではないでしょうか。いや外見から受ける印象からではなく、このCDを聴くと間違いなくそう思います。今でこそ幾つかCMのBGMで使われますが、それまでは余り広く知られた存在では無かった筈です。
さて、このCDは本当に良い一作ですね。遅すぎる位にゆったりとしたテンポの鳥の歌から始まり、暗め/重めの曲から、主よ,人の望みの喜びに出会うと、非常な安心感とほっとした明るさを感じさせます。続くBACHのアリオーソも良いですね(この曲は仏映画恋するガリアにも使われていました)その後数々有って、アメイジング・グレイスに行くと黒人開放の力強さが表現され、圧巻は最終曲の望郷のバラード。
この曲は最近特に印象に残る曲のひとつです。Vnが甘く/切なく/力強く望郷の念を謳い上げます、中間部の速さ/明るさと対比して、前後の重音部分迄のVnの音の運びが何とも言えません。この方の音は何か他の方の演奏とはまさしく一味違います。お薦めの作品です。