登録情報
|
この衝撃はどこからやってくるのだろう?
一言で言えば、すべての作品が読者のアイデンティティを揺るがすような効果を持っているからである。いまどきアイデンティティを扱った小説なんて珍しくもない。しかしこの短編集は、それをSFでしか、否イーガンにしかなしえない手法で描いている。
イーガンは作品内に分子生物学、量子力学、仮想現実などの科学理論を持ち込む。そうした科学理論は純粋な概念、言うならば、形而上のものである。そういった形而上の概念が、とびきり切れ味の良いアイデアで現実の個人の問題と結びつく、その手際がすばらしく、読者は科学の手法がダイレクトにアイデンティティの問題に結びつく衝撃に眩暈を感じずにはいられないだろう。
SF好きに限らず、すべての読書人にオススメの傑作。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|