現役の祇園芸妓、豆涼(まめりょう)さんは、15歳で京都祇園の世界に入り、20年余り、
日本の伝統的な芸事や文化を学び、お客さんをもてなす仕事をしてきました。
豆涼さんと同世代の女性のために、上品で嫌味のない会話術やもてなしの心得を知ってもらい、役立ててもらって、
女性として美しい人になってほしいという気持ちが込められた本です。
女性として美しい人とは、男性からの目線での女らしさや、古い型の道徳的女性らしさではありません。
美しい物の言い方、美しい立ち居振る舞い、美しい行動をする人です。
やさしさ、こまやかさ、穏やかさ、あでやかさ、優雅さ、慎ましさなどの言葉で表現される美点を持つ人をいいます。
第1章 祇園芸妓の世界
京都祇園の芸妓「豆涼」
第2章 心遣いの会話
あいさつはコミュニケーションの第一歩
敬語の使い方
信頼を得る口の堅さ
相手を傷つけない断り方
聞き上手が会話上手
褒めるくらいでちょうど良い
第3章 気がきく女
こまめにお礼を伝える
ちり紙をいつも携帯
パーティーで優雅にふるまう
別れの作法
落ち込んだ人を励ます
第4章 おもてなしの心
おもてなしの食事
心を形で表わす贈り物
直筆手紙のすすめ
「季節」を身につけ会話をはずませる
第5章 職場方面での気配り
ミスは一刻も早く申告を
外見をさりげなく褒める
後輩を叱る
職場を好きになろう
仕事はチームワークが大事
感じのいい電話応対
第6章 日本女性としてのマナー
美しい姿の基本
履物を脱いで上がる
座布団の敷き方
どこに座るか迷わない
和食マナーの基本
着物の約束事
なお、第3章で述べている「ちり紙」は、和紙のちり紙のことで、
手に入りにくいなら、お茶席などで使う「懐紙」でもよいとのことです。
おもてなし基本は、人を思いやって、言葉を遣い、ふるまいをするように、心がけること。
相手の心を大切にすること。
思いやるということは、誰かにしてもらって嬉しかったことをしてあげる。
自分が嫌だと思ったことは、人に対してしない。
これにつきると述べています。
そのためにも、人と接するとき、いつも相手の方の気持ちになろうとする、
話しているときの、相手の表情や態度、声の調子を観察し、相手の気持ちに敏感になるように心がけている、
もっとも適切な話題や行動を考え、実行している、
と述べています。
いろんな話がありますが、恥をかいたり後悔したりの中で、体得した重みのある話がたくさんあります。
ひとつだけ紹介すると、うわさ話について、聞き流すことも大事だと述べています。
自分に不要な他人の情報は、聞かないこと、首をつっこまないことが大切。
罪がないたわいないうわさ話と思って話しているうち、うっかりと言ってはならないことを、つい話してしまう。
知らなければ、不用意に話してしまって、人を傷つけることもないと述べています。
せっかく女に生まれて来たのですから、「女らしくあってほしい」
日本の女性として、大和撫子を演じられたらいかがでしょうか
と、あとがきで締めくくっています。