クレームの中には商品改善や製品・サービスの欠陥発見に役立つ重要なものがあります。ですから著者は決してクレーマーを排除せず、20年間に降りかかったすべてのクレームを「解決」しました。
むしろ、最も恐ろしいクレーマーが「何も言わない人」というのは興味深い指摘です。売る側も買う側も何も得られないまま欠陥が見過ごされること。商品・サービスに不信を抱いた顧客が人知れず離れてしまうこと。これが最悪のケースだ、と著者は述べています。
その中で、明らかに精神的・人間的におかしい方々、クレームをつけることに生きがいを感じる方々に対しては毅然として向き合っています。どちらかというと読者はそういう、おかしな方々に目を向けがちですが、本書の本当のテーマであるクレーム処理の本質を見過ごすことのないようにしたいものです。
企業の方、行政の方、これから社会人になろうとする学生の方、多くの人に参考になる情報を提供していると思います。