財務会計のイロハはもとより、会計ビッグバン、近年主流になりつつある連結会計にいたるまで、大手企業の実例を交えながら書かれている。しかも、全編が講座形式で進めらているため、あたかも大学の授業を受けているかのように感じられる。また、企業にかかる税金に関しても章を割いているところがいい。全体的に、難解で複雑な会計用語の数々をいとも簡単に、誰にでもわかるように解説してくれる。この本をひととおりマスターすれば、新聞の経済面を読むのがもっとおもしろくなり、会計を通じた経営診断の大切さに気づくはずだ。(松本 莫) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
経理の世界もネットワークの世界並みに,ややこしそうな用語がずらずら登場するが,この本はこうした用語がすんなりと頭に入ってくる。会社の成績表とも言える損益計算書や財政状態を表す賃借対照表といった用語を聞くと,エンジニアは敬遠しがちだが,けっこうやさしく解説している。
私自身,昔は経理は無縁だと思っていた。しかし,社内でプロジェクトを立ち上げてマネージメントする業務が増えてくると,経理をはじめとした経営側の論理を知る必要がある。これがわかってないと,エンジニアの視点だけになってしまい,自分の主張を経営者に納得させられないからだ。
実際,主張が通らないということを痛感する場面に何度も遭遇してしまった。ある技術を採用すべく行動しようとしても,予算決定権を持つ上司を説得できなければ始まらない。いくらよい技術だと主張しても,経営側の論理に基づいた知識をふまえて交渉しないと,とてもじゃないが上司は説得できないのだ。
一般論だが,インターネットの世界で成功した会社は,経営の人が技術を理解し,技術の人が経営を理解する,といった両輪がうまく回っているように思う。ある程度エンジニアとして年期を積むと,多かれ少なかれマネージメントも任されるだろう。このとき,経営の知識は欠かせないものになる。
なお,本書には続編である『これで完ぺき 社長になる人のための経理の本[管理会計編]』もある。時間があれば,こちらも読むといいだろう。
つねにゴールを目指せ
( 荒野高志)
(日経NETWORK 2002/05/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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近頃いろいろとおカネに関わる入門書が売れているようであるが、小手先のテクニックに走ったり、基礎知識をなぞるレベルに終始するものなどが多く、いずれもピンと来なかった。
この本が素晴らしいのは、経理を経理の世界だけに閉じ込めず、常に経営者の立場を意識して説明をしているところである。
「さおだけ屋・・・」などの「超」入門書に比べると、ややレベルが高く最低限の基礎知識を読んでから手に取ることをお薦めするが、決してレベルが低いというのではない。
むしろMBAなどを目指す学生が入門書として読むとよいのではないだろうか?
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