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社内失業 企業に捨てられた正社員 (双葉新書)
 
 

社内失業 企業に捨てられた正社員 (双葉新書) [新書]

増田 不三雄
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「希望・早期退職」「リストラ」「派遣・新卒切り」「雇い止め」「内定取り消し」……。長引く不況の中で様々な労働問題が語られてきたが、その中で最近浮かび上がってきたのが「社内失業」。これまで社内失業のような存在は中高年の「窓際族」や、本人にやる気がなくサボっている「社内ニート」とされてきた。しかし実際の社内失業者は20代~30代の若い世代で、本人にやる気も能力もあるにも関わらず、企業側の事情で仕事を奪われた状態にある。リーマンショック以降の急激な景気の減速で増えた社内失業者の数は600万人とも言われている。彼らは社内外の人脈も仕事上のスキルもないまま放置され、企業にとどまっていても低賃金のまま。仕事上の実績もないため転職もままならない。八方塞がりの社内失業者の厳しい現実をレポートするとともに、社内失業を解決するために職場、上司、企業に何ができるのかも探っていく。日本経済自体が縮小する中で、企業の仕事量はじわじわと減り続けている。忙しい人と社内失業者の間で仕事量の格差が広がっていくことは、両者にとって不幸なことだ。労働問題の最新トピックである社内失業を解決しないことには、日本の会社、いや日本経済に未来はない。

内容(「BOOK」データベースより)

「希望・早期退職」「リストラ」「派遣・新卒切り」「雇い止め」「内定取消」…。長引く不況の中で様々な労働問題が語られてきたが、その中で最近浮かび上がってきたのが「社内失業」だ。

登録情報

  • 新書: 272ページ
  • 出版社: 双葉社 (2010/11/17)
  • ISBN-10: 4575153613
  • ISBN-13: 978-4575153613
  • 発売日: 2010/11/17
  • 商品の寸法: 17.4 x 11.2 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
本書についてK-sanは辛辣な書評を書いておられる。本人の資質ややる気の問題で「干された」結果が社内失業であり、こうした人を「解雇できないできないことこそが、日本の問題だ」と切って捨てておられる。暴論である。このままでは、本著への誹謗中傷になりかねないので、公平のため反論させていただく。
著者は112Pで経済財政白書のデータを上げている。2008年(1〜3月期)の企業内余剰人員は38万人、それがリーマンショック後の2009年(1~3月期)は607万人に激増しているという記述である。好むと好まざるとにかかわらず新たに社内失業に落としこまれた人が569万人増えたということで、これは社会的な大問題であろう。窓際族も同じだが、社内失業者のなかにはK-sanのいう「協調性がないトラブルメーカー」や「仕事のクオリティが(著しく)低い」人もいるだろう。しかし、本人以外の理由によって「やる気」があるのに陽の当らないところで苦しまざるを得ない人はたくさんいる。定年まで勤めあげた元サラリーマンの私は、その多くは職場の「空気」の悪さにあり、「人をみていない」管理職が諸悪の根源だと断じたい。本著のインタビューをみれば上司の情けなさに怒りさえ覚える。もとよりその上司もまた上級者にネジ曲げられて苦しんで余裕を失っているのだろう。すると悪いのは社長か?脱線失礼。
社内失業が本人以外の問題であるケースは多々あり、これを社会的問題としてどう解決すべきかが、喫緊の課題であることは間違いない。企業の人事関係者、大学の教員はじめ多くの人々におすすめしたい。「あとがき」を読むと、なんと「社内失業」なる一書は当の社内失業状態から生まれているようだ。恐るべし、日本の社内失業。本著などなくてすむ日を待望しよう。
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19 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By nataly
形式:新書|Amazonが確認した購入
「社内失業」というタイトルと内容からして、他のレビューにもあるように「仕事が無いのは本人のせいだ」と主張する人も多いだろう。だが、そのように思う人でも、ひとまずぐっとその気持を抑えて最後まで読んで欲しい。すでに他の方がレビューに書かれているので書いてしまうが、本書は実際に社内失業に遭っている著者が、同様の状況にある会社員へのインタビューを元に構成された書籍である。日本の労働問題を扱った著作は多くあり、たとえば城繁幸氏のような日本の労働問題について制度的な視点から論ずるものなどがあるが、本書はある意味正反対の視点から作られた、現場ルポといってもよい著作であろう。

内容は衝撃的である。若年層が就職できたにも関わらず、なんらかの事情で仕事が割り振られず、社内で失業状態になってしまう。現在行っている仕事が無いため、転職するにもうまくアピールができない。そして、社内外においても、仕事が割り当てられないという苦痛を共有したり、解消する手立てがない。無論、給与は支払われるが、給与の上昇は期待できず、常に本当の失業の恐怖にさらされている。結果的に、社内失業に遭ってしまった人は、就職氷河期に就職できなかった大学生のように、実績もスキルも手に入れられないまま社内で孤立していく。そして、これらは新卒社員だけでなく、第二新卒などでも発生している。これは驚くべきことである。新しい職場環境に入って、すぐに着手できる仕事とそのための十分な能力が備わっているという幸運(もしくは偶然)がない場合、誰もが社内失業に陥る可能性があるということなのだから。社内失業の問題は必ずしも本人だけの責任ではなく、次世代を支える若年層の労働力をどのように育てていくかという社会問題の一部なのである。

著者が実際に社内失業の状況にある一方、第4章では客観的に社内失業が生じる環境を分析している。縦割り組織・業務の属人化・成果主義により業務に関する教育が新人に行き渡らず、実績を積む機会がないため社内失業に陥るという仕組みは第三者である読者にも非常に理解しやすいであろう。反対に、第5章で提示される解決策は非常に具体的である。評論家であれば、ここで職業教育を施すという点での大学の役割や、企業側の採用ポリシーの話につながるのだろうが、著者はあえてそういったすぐに変わりようがないものについては触れていないように見える。むしろ、インタビュー対象者と自分自身を鼓舞する叫びのような、そんな印象すら受ける。
このレビューは参考になりましたか?
12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
タイトルが目を引いたので読んでみました。
「社内失業」とはその名の通り、サラリーマンとして組織に属していながらも仕事が無い状態の人を指すそうです。ただし、昔からよくある「窓際族」がある程度社内でのキャリアを達成した後に定年で退職金をもらうまでの待機期間だったのに対し、社内失業者とは、20〜30代が中心で新卒や中途で入社したばかりであるにも関わらず最低限の教育や先輩社員のフォローを得られず意図的に放置された人達である点が、これまでとは大きく異なっている点のようです。

筆者はこの問題を分かりやすく伝えるために、社員と企業の関係をリンゴと箱の関係にたとえています。つまり、普通はリンゴが詰まった箱に腐ったリンゴを入れると他のリンゴも腐るわけですが、「腐ったリンゴはもともと品質の悪いリンゴだった」という考え方が従来の一般的な考え方であるのに対し、「いやいや実は箱そのものが腐っていたという可能性があるのでは?」という前提に立った考察が展開されます。いうまでもなくこの比喩においては社員=リンゴであり、企業=箱です。特にリーマンショック以降に顕著になった企業の経営方針や職場環境の変化をデータを元に分析しており、なかなか興味深い内容となっています。

筆者自身がサラリーマンでしかも現在まさに社内失業中の身であるそうですが、少なくとも私は言い訳や正当化のために書かれているという印象は受けませんでした。むしろ、感情論や精神論にながされがちなテーマに対し、客観的事実やデータを背景に淡々と分析している点に感心させられます。日本人の大半はなんだかんだいってまだまだ企業に対し盲目的な信頼を置いているオメデタイ人種ですが、その事実に少しでも自覚的な方はこの本を読むことであらためて確認できる事があると思います。
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