本書は大学院に入学して今から修士論文や博士論文に取り掛かろうとしている院生に向けてかかれたものです。技術的なことよりも、研究がどのようなプロセスを経てなされるのか、そしてその戦略・戦術をどのようにして練るべきなのかといったことが書かれています。また、経験的証拠の取り扱い方の章もあります。その章では、なぜ経験的証拠を集めなければならないのかという問いや、証拠を集めるための様々な方法のそれぞれの特徴について言及しています。また、具体的な研究方法として、質問表の具体的な作成方法やケース・スタディの特徴(プロセス・ケーススタディの種類・証拠の収集のやり方)についても述べられています。巻末には、さらに学びたい人のための書籍リストや索引も充実しており、研究を今から始めるという人にとってはわかりやすい入門書だと思います。
星を4つにした理由は、もう少し論文作成にいかすことのできる項目(例:引用の仕方)について言及してあってもいいのではないかと思ったためです。