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社会学入門―人間と社会の未来 (岩波新書)
 
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社会学入門―人間と社会の未来 (岩波新書) [新書]

見田 宗介
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (22件のカスタマーレビュー)
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社会学入門―人間と社会の未来 (岩波新書) + 現代社会の理論―情報化・消費化社会の現在と未来 (岩波新書)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「人間のつくる社会は、千年という単位の、巨きな曲り角にさしかかっている」―転換の時代にあって、世界の果て、歴史の果てから「現代社会」の絶望の深さと希望の巨大さとを共に見晴るかす視界は、透徹した理論によって一気にきりひらかれる。初めて関心をもつ若い人にむけて、社会学の「魂」と理論の骨格を語る、基本テキスト。

内容(「MARC」データベースより)

人間のつくる社会は、千年という単位の、巨きな曲がり角にさしかかっている-。転換の時代にあって、社会学という学問は、いかに「未来」を構想しうるか。分野の第一人者から初学者への講義として語られる、必読の一冊。

登録情報

  • 新書: 215ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2006/4/20)
  • ISBN-10: 4004310091
  • ISBN-13: 978-4004310099
  • 発売日: 2006/4/20
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (22件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
実際の見田宗介氏の大学での講義をおこした内容で、「序論」「総論」「結論」(1〜6章+補章という構成)と読み進めるごとに社会学のエッセンスを存分に味わえる一冊。

「序章」
著者が実際現地で体験した事を交えて、世界と日本の差異を明らかにし、社会学は比較を通じて他者を明らかにする学問である事を言う。自分がどんな姿をしているのかは、鏡を覗かねばわからない。鏡に映ったあなたは奇妙ではありませんか?

「総論」「結論」
見田氏の論文の爽快さは、最初はちんぷんかんぷんで一見無関係に思える引用や用語が、結論できっちりと構造を成して姿を現すことだ。それはつまり、社会学の守備範囲の広さと、その社会学の宇宙の中で無限に相関しあうテーマを自分なりに組み替える作業という壮大なダイナミズムである。現代社会の課題と、あるべき未来、そしてその論じ方の手本が明快かつ論理的に語られている。

「補章」
見田氏のオリジナルの理論か否かはわからないが、〈共同体〉の変容について語られた他章より数段難しく感じられた章。ワタシの頭のわるさもあり、数回読み返した結果、点が一本の線になった。
著者は根っからのリベラリストである。喜びの創出こそが自己の至高性であり、またそれを支える、人々が安心して歓びを見つけだしその行動を侵害されないルールを作り出す事こそが社会構想の至高性である。イエスの「シーザーのものはシーザーに」という言葉を引用して、人間の歓びはもちろんその人間自身の下にあるべきものであり、ある支配者によって歓びを搾取されるべきものではないと言う。そのためには、歓びを保障するためのルールの決定さえも『シーザーの下』にあらねばならない。(≒民主主義の原理)複雑な価値観が交錯し合う現代社会において、我々にまず求められるのはいかにして他者の他者性を認めるか、ということである。他者性の理解は、自分という人間の存立と同義であるから。
 特に印象に残った事は、現代の主要な論議である〈リベラリズムVS共同体主義〉の二項は本来対立すべきものではなく、相補的存在だという主張である。共同体主義は、自分の共同体のイデオロギーの全体性をしばしば過信するが、その過信は他者性の理解への道徳としてのルールに昇華することを通じて、リベラリズムすなわち〈交響するコミューン〉との共存を可能にする。

楽しく読めました。
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30 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 見田宗介さんとの出会いは、大学1年生においてでした。物理学科志望の18歳の私は、「これからは本物の学問を学ぶことができる」という高らかな思いで、当時助教授だった見田さんの主催する「社会思想史」という授業に出席しました。そしてその圧倒的な迫力に心打たれました。
 近代は、ニーチェの「神は死んだ」という言葉から始まった。そしてその意味するところは、神ないし魔からの決別にある。ヨーロッパによる世界の思想的征服はそこから始まるわけですが、私は、彼の講義に、ついに科学を超えた世界の存在を知ることになったのです。
 それ以来、私は見田さんの思想的とりこになりました。もともと見田さんは真木悠介というペンネームで一般向けの本を書いていたのですが、久々に本名で一般向けに書かれた本がこの「社会学入門」でした。私は発刊直後にむさぼるように読み、そしてケンブリッジから帰ってきて再読しました。ここでは、その再読の所感を述べておきます。

 まず序章の「人が学問に志す、その志の<初めの炎>を保つこと、自分にとって、時代にとって、人間にとって、あるいは人間を含む一切の存在にとって、本質的な問題を問いつづけるために、そしてこの問題を問いつづけるということのためにだけ、あらゆる個別の学問を仕切る国境を越えつづけること、この越境する鮮烈な問題意識の内にだけ、社会学という<遊牧する学問>のアイデンティティは存在している」(p15)という言葉が、本書のすべてを貫きます。これこそ彼の社会学の定義です。
 近代化が実に多くのものを失わしめたということ、そして喪失したものは、目に見えない、言葉で表現できないものだということ、それを「遠くから社会を見る」というプロセスを通じて描いていくことが、人間にとって重要なことなのだというメッセージは重要です。
 その真骨頂は、第2章の<魔のない世界>でしょう。

手向くるや むしりたがりし 赤い花

という小林一茶の俳句を通して、彼は近代以前の日本人の世界観を分析します。この俳句は、小林一茶が最愛の娘を天然痘でなくしてしまったときに書いた俳句で、「娘よ。おまえは、よくこの赤い花をむしりたがっていたよね。そのとき父は、この赤い花はあの世からの『ことば』なのだからむしってはならないと叱ったものだった。しかし今おまえは、あの世に−この赤い花がやってくるあの世に−行ってしまった。だから今こそおまえにこの赤い花を手向けてあげよう」という、とても悲しい意味を持っています。
 見田さんは、この短い俳句の中に近代以前の日本人の世界観が凝縮されているといいます。つまり、「この世はオモテの世界に過ぎず、じつはこのウラの世界に「うつし世」としてのあの世がある。あの世こそが永遠につづく本当の世界であって、花が咲くというのは、あの世からのメッセージなのである」ということです。私はよく、なぜ科学は日本で生まれなかったのかを考えるのですが、たしかに「あの世が本当の世界で、この世は仮の世界」という日本的世界観の下では、科学は生まれなかったとつくづく思います。
 この近代以前の感性は、いま薄れてしまったけれど、それでも古都の町並みや営みにはそれが残っています。逆説的であるけれども、それこそが、科学の限界を超えて新しいパラダイムを創るにあたって大事だとつくづく思います。

 さて、苦言を二つ。
 第一.私の同僚の社会学者たちに、見田宗介さんの位置づけを聞くと、きみょうなことに口をそろえて「もう過去の人」という言い方をします。たしかに今の社会学の主流はアンケートの統計分析のような定量的な分析が主体で、まさに「科学」を装っています。しかし、上述したように社会学のレゾン・デートルは、科学を超えた世界を記述することにあるはずです。科学が限界を迎えている今、もう一度、見田さんの定義に戻ってほしいとつくづく思います。
 第二.いま大学では教養科目を廃止することをやっきになって行なっています。これは、大学をほろぼす最短の方法だと、私は思います。教養科目こそ、若人がはじめて触れる本物の学問なのです。そこで得た思想こそが、専門家になったあとの「活きる哲学」の土台を形作っているのです。
 文系の場合は、それがとりわけ顕著です。文系の場合、教養学部こそが「科学」を学ぶ最後の砦だからです。教養学部は、再復活すべきであるだけでなく、生涯教育のなかで(たとえばいったん社会に出たあと大学院に再入学するなどして)見田さん流の社会学や文系のための物理学をもういちど学ぶチャンスを作るべきだと思います。
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形式:新書
「教養としての社会学」の講義をもとにした本であるが、こんな講義を受けたらいっぺんに魅了されてしまうだろう。むしろ「見田社会学入門」というべきかもしれない。まず「社会学の〈魂〉ともいうべきもの」を伝える序章を読んでほしい。見田が何に衝き動かされて社会学の研究をしてきたかが書かれている。そのほかこの本では、リストカットや「9.11」など現代の難問が取り上げられている。『現代社会の理論』の続編でもあり、初学者には難解な部分もあるが、未来の社会への希望をのぞかせる本であり、特に『気流の鳴る音』が好きな人は必読の一冊である。
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