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18 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
小冊子だが広汎な内容,
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レビュー対象商品: 社会学の根本概念 (岩波文庫) (文庫)
本書は、100ページに満たない小冊子だが、内容が凄い。文字通り「根本(基礎)概念」の展開であり、この概念を考察せずに、社会理論は不可能と思えるものばかりだ。一行一句のレヴェルで、いちいち考えながら読んでいかねばならず、密度の濃いこと話のほかだ。だが、一方で、新カント派的な緻密さはともかく、どこか視野狭窄的な無理なスタンスにこれで良いのだろうか、と言う疑問が浮かんでくる。とはいえ、厳密に検討する本書のスタイルは不可避であることには違いは無い。気になるのは「目的合理的行為」で、いろいろ想念が浮かぶ。電車に遅れずに最短の道のりで急ぐことは或る意味で目的に対して合理的だが、走ることは合理的か。走るぐらいなら少し早く起床して家を出ることが合理的かもしれない。しかし、走らないことには間に合わない状況なら走るという選択肢は合理性の度合いが高くなる、逆に走っても走らなくても余り関係がないなら、走ることは「感情的」行為になる、等々。結局、目的合理的かどうかを決定するのは、「状況」についての情報量と相関的な関係にあることが分かる。「合理性」については、ハーバーマスの「コミュのケイション的行為の理論」の第1章が参照されるべきだ。歴史上の「意味」とその「理解」について話を進めると、フーコーの方法論と大いに対立する論点がある。歴史の問題に本書を援用すると、「証拠」の問題が抜けていることが分かるが、コリングウッドの歴史哲学との対比が参考になる。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
社会学上の重要な諸概念を 定義的に明らかにしようとした試み,
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レビュー対象商品: 社会学の根本概念 (岩波文庫) (文庫)
暴力装置という言葉をマックス・ウェーバーが使い始めたという話がでていたので、何かヒントがないかと思い 手元に積読されていた本著を読んでみた。 著者の遺稿集「 経済と社会」の巻頭の論文にすぎない 解説をあわせて104ページという小冊子だが、 彼の集大成としての、社会学上の重要な諸概念を 定義的に明らかにしようとした試みであるこの未完の論文は 非常に内容が重厚で、解説にもあるように一部は非常に難解で 詳細な部分と、非常にわかりやすい部分とが混在している。 社会学の古典的理論の形成に業績を残し、 方法論的個人主義-後のミクロ社会学につなげた 著者の代表的な文献にあたることはこの世の理解の上での キーの一つとなるであろう。 第六節ー慣例と法の部分など道徳的規範と慣例及び法 の関係を明快に定義づけていると感じた。 第十七節では暴力行為は政治団体に特徴的で、 本質に欠くことののできないものであると定義している。
15 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
社会学用語の定義,
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レビュー対象商品: 社会学の根本概念 (岩波文庫) (文庫)
マックス・ウェーバーの著作である『経済と社会』の巻頭に収められている論文。社会学にて用いられる概念を、あらためて適切なかたちでウェーバー が定義し直している。 社会学を「社会的行為を解釈によって理解するという方法で社会的行為の 過程および結果を因果的に説明しようとする科学」(p.8)と定義するところ から始まり、「社会的行為」「社会的関係」「正当なる秩序」「権力と支配」など について考察している。 良書であるが、読むべきその優先順位はそれほど高くない。まず、『プロテスタ ンティズムの倫理と資本主義の精神』に比べると、社会的かつ学問的に重要 な概念を提起しているわけではない。また『職業としての学問』や『職業として の政治』のように、一般の教養として読まれる程の通俗性を備えているわけ でもない。 社会科学を学んでいる人は、ウェーバーの言説を理解するためにも、一度は触 れておきたい。だが、ここで彼が提唱した概念が社会学における通説となって いるわけでもないので、やはり『プロ倫』などに比べると重要度は低いだろう。
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