この本は、経済産業省のオーダーで、河合塾が制作・編集し、発売は朝日新聞出版というややこしい発行形態です。
まず、文字の組み方や図版の置き方などが乱雑で、読むのに相当な苦労をします。
デザインがよくないということで、読者を苦しめます。
本の内容は、まず経済産業省が提唱する「社会人基礎力」がどういうものかということが語られます。
しかし、12の力を解説しているのは各1ページ分程度で不十分です。
12の力の関係性もわかりにくいスライド1枚で片付けられています。
その後、「社会人基礎力」が重要であることを外部の方に語ってもらって補強しています。
その次に続くのは、事例集です。
この事例のほとんどは、経済産業省が設定したモデルプログラム開発事業の採択校の事例です。
経済産業省が設定した12の力を身につけるための授業がなされたことをレポートしています。
学生の声はありますが、果たして力が身についたのかは振り返られていません。
これはもう、経済産業省がやりとげた夏休みの自由研究程度のものです。
教育に携わる方は、経済産業省の意図をくみ取るには有意義な読み物となるでしょう。
しかし、どのような教育プログラムをどうやって実現していくかは、具体的すぎる事例から推し量るしかありません。
残念な本です。