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社会をつくる自由―反コミュニティのデモクラシー (ちくま新書)
 
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社会をつくる自由―反コミュニティのデモクラシー (ちくま新書) [新書]

竹井 隆人
5つ星のうち 2.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 735 通常配送無料 詳細
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合計価格: ¥ 1,680

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

社会と自由とは相対立し、憂慮される社会の連帯の喪失に自由の進展が手を貸してきたと見られている。この連帯を取り戻そうとするあまり、無責任な「コミュニティ」なる「仲良し」が蔓延し、それによって自由は制約を強いられているが、自由には社会を自らが責任を持って担う面もあるのではないか。この「社会をつくる自由」は、同調圧力に屈しない「反コミュニティのデモクラシー」を契機として現れる。これを出発点に、本書は自らと異なる他者とも社会をつくる方途を鮮やかに描き出そうとする。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

竹井 隆人
1968年京都市生まれ。政治学者。博士(学術)。学習院大学法学部卒業、東京大学大学院修士課程修了(政治専攻)。現在、政府系金融機関勤務。“まちづくり”の最前線に立つ傍らで研究活動に従事(学習院大学講師、日本政治学会委員等を歴任)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 206ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2009/03)
  • ISBN-10: 4480064753
  • ISBN-13: 978-4480064752
  • 発売日: 2009/03
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 2.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By 倒錯委員長 トップ500レビュアー
形式:新書
テクノロジーが反映し全てが全自動で行われる未来都市。その分厚い壁の外には、飢えた貧民たちが横たわる。通俗的なSF小説が描くようなディストピアとしてのイメージが、日本における「ゲーティッドコミュニティ」という言葉、その語の使用にはある。本書の筆者はそれ自体必ずしも称揚しないが、まずそのような「ゲーティッドコミュニティに向けられた批判的な眼差し」に対して疑義を唱える。お前らだって、住民しか入れないマンションに住んでいるだろと(たしかに!)。加えて、「コミュニティ」や「仲良し」「交流」といったもので社会がよくなるとも思わないともいう。同調圧力という内圧(つまりKY)によっても、コミュニティの成員の自由は疎外されるのだ。

そんな筆者が打ち立てるのは代議制デモクラシーではない、その地域住民が直接的に参加する「集合住宅型デモクラシー」。そこでこそ、本書タイトル「社会をつくる自由」がかなう、というのだ。しかしどうもこれは現実的でないような気がする。
きわめて限られた地域における合意のとりつけが目的のため、議論が錯綜するということはないのかもしれないが、世の中にはいろんな人がいる、ということをこの人は忘れている。例えば、その近隣住民にヤクザがいたらどうするんだ。本書では、アーレントがアイヒマンを擁護した件を引き、銃を突きつけられたら、だれだってそこでは正義をねじ曲げるだろと力説するが、同じことだ。ヤクザさんにちょっとすごまれたら、そりゃ自分の意見をねじ曲げるでしょうよ。こういうのは、「きれい事を言うな、というきれい事」だ。

興味深いのは、後半に行くにつれ文体が、というかキャラが変わっていくことだ。後半に行くにつれ、なぜか「キレキャラ」になっていく。最後の方は怒りオヤジのように「けしからん!」と、通俗日本人論みたいになっていて残念。これはどういうことだろう。執筆途中で、なにか心境の変化があったのか。

とりあえず、☆ひとつにするほど酷いものではない。
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29 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
慣れ合いのコミュニティ的つながりが人間の個人としての意識を弛緩させ、逆にコミュニティの外にある者への想像力を奪い、排他的な社会を生み出している、だから、人間は何よりも社会においては公人であるべきだというのが、著者の主張だと思われる。

それは分かるのだが、だからこそ次のような著者の言葉には違和感を覚える。

「私が申したいのは他者とのつながりは「社会をつくる自由」を優先し、家族とのつながりは「コミュニティ」を優先させればよいというものだ」(本書198頁)

コミュニティ的人間関係にも問題はあるかもしれないが、家族主義の弊害も無視はできないのではないか。家族関係を中心とするコミュニティ的なつながりが、良くも悪くも社会生活に多大な影響を及ぼしていることを知らぬ者はないはず。そこには目をつぶって、仲良しコミュニティはダメ、家族はよい、と主張しても、説得力はないように思う。保守系知識人がいかにもいいそうなことを、手際よくまとめただけのように見えてしまう。

ただし、著者は本書の205頁において、京都で何百年も続く家系の出身であると書いておられる。そうした既得権に基づく見解ということであれば、本書に首肯できる。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
政治は、どんな場面で必要になるのか
……真っ正面から聞かれたときに、みなさんには答えがあるだろうか?
政治の存在自体が自明すぎて、考えたことがないというのが、本当なのだけど
実は、無批判に、「仲間うちの予定調和」で済ましている。

著者は、まっこうから「仲間うち」の”合意形成”に異議を唱える。
序章の書き出しを読むだけで、従来の「政治」を学んだ人には、受け入れがたい描像に戸惑うに違いない。
政治の原点を、マンションの管理組合に求め、
そこに実在する「直接民主制」を合意形成の基本原理にし、1単位(ミニ国家)とする、といっている。
外の社会に向けては、そのミニ国家が、互いに緊張を保ち、時々の状況に応じ関係を結ぶ
……そんな描像なのだ。
マンションの管理組合には、〜多少の近所づきあいがあるにしても〜普通は、「他人=他者」どうしが偶然にも集まってできてくる。つまり、その内部についても、「内なる他者」どうしが、緊張を保ちながら、合意を形成していく。
「空気が読めない」と言われようが、互いに正しいと考えることを、自らの責任の範囲で主張しあい、合意へ持っていく……。
言われてみれば、それこそが「議会制民主主義」の原点だ、と改めて気付かされる。

が、どうしたことだろう。これだけラジカルでハードボイルドな「政治」像を提示しながら、原点とするべき規範を、「家族」や「伝統」に求めるという、アクロバットめいた大転換が、同じ本の途中で起きてしまう。前半を読んでいたら、「コモン・ロー」などに規範を求めると思ってしまうのに。
故に、本の後半では、いつのまにか「内なる他者」の存在が、希薄になってしまう。

なぜ、前半の主張を徹底できないのか?
そもそも、「内なる他者」と呼ぶ「他者」をアイマイにしているのは、なぜか?
……言い換えれば、政治は「誰までを含んで」行う必要があるのか?

非常に残念なのだが、政治論としては、未完成なまま、この本は終わってしまう

著者自身の問題であると同時に、
読者にとっても、しっかり考え直す必要があるだろう。

『ここにいう「政治」は、”誰が”加わることで達成できるのか』を。
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