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社会とは何か―システムからプロセスへ (中公新書)
 
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社会とは何か―システムからプロセスへ (中公新書) [新書]

竹沢 尚一郎
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

「社会」という語は、どのような意味や役割を担わされてきたのか。十七世紀以降のヨーロッパで、それは初め、統治や富の増大を目的に国家が介入する空間として認識された。後に、貧困・暴力・不衛生など、「社会的な」問題が拡大し、それに対処するための対象となった。社会を複数の要素からなる複合的なものとしたのはスピノザである。人が他者とともにより良き生を築くための場という彼の構想に、社会の可能性を読む。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

竹沢 尚一郎
1951年、福井県生まれ。国立民族学博物館教授。1976年、東京大学文学部卒業。1985年、フランス社会科学高等研究院社会人類学科博士課程修了(民族学博士)。日本学術振興会特別研究員、九州大学文学部助教授、九州大学教授等を経て、現職。社会人類学、宗教学、西アフリカ史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 230ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2010/01)
  • ISBN-10: 4121020375
  • ISBN-13: 978-4121020376
  • 発売日: 2010/01
  • 商品の寸法: 17.6 x 11 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
本書は、ホッブズ、スピノザ、ルソーらから始まる社会学の起源から今日での社会問題まで言及した、包括的な社会学の入門書と言える。

冒頭、社会はふたつのとらえ方があることを説明している。

* 家族や友人、職場や地域社会など共同の生を営んでいる枠組みとしての社会
* 日本社会やフランス社会のように、国家と広がりを同じ枠組みとしての社会

この二つの社会の対立の具体例として、著者は第4章、第5章それぞれで、フランスの移民問題、水俣病問題の二つの問題を掘り下げている。フランスの移民問題は、今日において解決していない。それは2005年に移民による暴動が起きたことからも明らかである。一方水俣病問題については、症例が発覚してから原告勝訴判決が出るまで15年の時間を要したが、解決の糸口は、二つの社会(共同社会と国家という社会)が結びついたことにあった。本書より引用する。

"患者たちの小さなコミュニティは内部においてはその性格をそのまま維持しながら、外部の社会へとつながっていくことができたのである。"

ここで外部との繋ぎ役として担い手となったのが谷川雁や石牟礼道子らの言論集団『サークル村』であった。

"強固な団結と持続性をもつコミュニティと、外部に向けての開かれた情報発信力をもつ公共圏が結びついたことで、水俣の運動はわが国では例外的な永続性と広がりをもつ運動体になることができた。"

この内と外の関係性は、一つの閉じた社会的ネットワーク(MixiやFacebookなど)とインターネットの世界、企業の内と外の関係性においても同様のことが言えるかもしれないが、まだ現時点で十分咀嚼できていない。内と外の関係性について、問題意識として頭の隅に留めておきたい。
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By hto
形式:新書
日常的に使っている「社会」とは何なのだろう、いつ生まれのだろう?

本書による「社会」解説は17世紀のヨーロッパから始まる、
17世紀には商業が発展し王政に陰りが見え出し、18世紀に産業革命を迎え、科学の発展、都市化により、人々の生活環境が急激に変化した。

それらに対応するために新しい概念が必要だった、ホッブス、スピノザ、ルソー、ケネー、アダム・スミス、サン・シモン、デュルケーム、などにより「社会」の概念が造られてきた。

その「社会」には、統計、経済、福祉、宗教、教育、流通、法、科学、国家、政治、ナショナリズム、などあらゆる概念が内包され、多様に解釈される「複雑系」となっている。

社会学の歴史を通してみると、社会学とは近代社会の自己意識そのものを現している。
それは現在のヨーロッパの移民(民族)問題においても確認できる。

筆者は結びにスピノザの思想を持ってきている。
「社会を複数の要素からなる複合的なものとする発想は、すでにスピノザの思想のうちに存在していたものである。スピノザは、ひとりの人間の身体が複数の個体から構成されると考えており、それゆえ社会ということになればさらに多くに個体から構成されていることになる。そのような複数の個体が協働するとき、さらに多くの善を実現し、さらに多くの喜びを実現することができる
ー中略ー
あらためて問われているのは、そのようなスピノザの社会の構想を具現化することである。」

このスピノザの思想はとてもスンナリ入ってくる、それは身体を通した実感が一致するからだろう、
身体の各部分の調子がいいと、それと連動して意識も機嫌がよくなる。
人と人との結びつき(社会)も身体と同じことが言えるのだろう。
(身体を無視している人にはわからないだろうな)
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14 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 天然
形式:新書
眼からうろこが落ちるとは、このような本をいうのだろう。
「社会契約」「社会保障」「社会統合」「社会問題」「社会秩序」。「社会」はさまざまな意味で用いられてきた。その背後にあったのは、社会に対するどのような眼差しであり、どのような対峙の仕方であったのか。この本は、西洋で社会という概念がどのようにして作り出され、時代とともにどう変わってきたかを丹念にたどることで、社会に対する見方を根本から変えようとする。議論の射程の深さには驚かされるばかりだ。
私たちは普通に「日本社会」とか「フランス社会」とか口にするが、筆者によれば、社会がこのような意味をとるようになったのは17世紀以降のことだ。それは自由思想家たちが、国家を根拠づけるために「社会契約」の語を用いたのが最初であった。次の世紀になると、西洋諸国は国力の増強のために上からの統治を強化するようになる。そのことは逆に、民衆の活動による富の実現を考える経済学者や、貧困や失業を社会問題としてとらえる社会思想家を生み出した。このようにして社会は、上からと下からの二つの働きかけ、二つのベクトルが交差する空間として構想されたのだ。社会とは、自然にできたものではなく、まさに人間が働きかけるべき対象として構築されたものなのだ。
社会が働きかけるために作られた枠組みであるなら、それはシステムとしてではなく、プロセスとしてとらえることが必要ではないか。筆者はそのことを、フランスにおける外国人移民の統合のための試みや、水俣病の患者の運動やその支援活動を通じて論じていく。コミュニティ、公共圏、社会運動、地域社会、アソシアシオンなどを、どのように組み合わせることで社会を新しく概念化するか。議論の手際のよさと論旨の明快さに導かれて読書を進めるうちに、社会に対する見方が根本から変わっているだろう。
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思想史や社会学について詳しくない人が読むと危険な本
本書の良いところは、良く使われるのに曖昧で捉えづらい「社会」という概念に着目することの重要性を主張している点である(だが、この著者以前に社会学者の左古輝人がすでに... 続きを読む
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民族学者の面目躍如。論旨明確,実践への接続
何気なく使っているが,改めて考えると何を指しているのかよくわからない「社会」。著者はこの本で,社会で何であるかを明らかにし,さらに社会へのアプローチを提唱します。... 続きを読む
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本書は、社会人類学を専門とし、

現在は国立民族博物館教授である著者が、... 続きを読む
投稿日: 2010/3/11 投稿者: ☆juri+cari☆
なるほど
社会という概念がどのように作られてきたかということを
教えてくれる思想史といった内容の本でした。... 続きを読む
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投稿日: 2010/1/31 投稿者: オバマ
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