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磔(はりつけ) (文春文庫)
 
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磔(はりつけ) (文春文庫) [文庫]

吉村 昭
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

慶長元年暮、寒風の中をボロをまとい片耳を落された人々が、山陽道を追い立てられていった、長崎で磔にされるために。歴史に材を得て、人の生を見すえた力作五篇

内容(「BOOK」データベースより)

慶長元年暮、こごえそうな寒風のなかを、ボロをまとい、みじめに垢じみて、一様に片方の耳をそぎ落された二十数人が、裸足のまま山陽道を引き立てられていった、長崎で磔に処されるために…。秀吉によって、苛酷に弾圧された切支丹信者の悲劇を始め、歴史に材を得て、人の生を深く見すえた五つの好短篇。

登録情報

  • 文庫: 295ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (1987/04)
  • ISBN-10: 4167169126
  • ISBN-13: 978-4167169121
  • 発売日: 1987/04
  • 商品の寸法: 15.4 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By amedio トップ500レビュアー
形式:文庫
全部で五編の歴史短編小説集です。 *-磔-*豊臣秀吉に命じられ、京・大坂で捕まったキリシタンと外国人修道士26人が、長崎までひったてられ磔刑になった実話。 どの作品もそうだが、吉村氏ならではの淡々とした、しかも細かい描写で綴られる。 彼ら26人は、絶えず祈りを捧げ続けるが、長崎の丘で磔刑に処せられた。 「磔」という刑罰でなく、「殉教」という言葉が胸に強く残った。 *-三色旗-*オランダ人商館長は、外出の許されていない出島で今日も祖国オランダからの船を待つ。実は、オランダはフランスの統治下にあって、オランダなど無いも等しい…。 が!!ある日、祖国の三色旗をはためかせた船が港に入ってきた!!艇を出し、その船に近づいてみると驚くべきことに…!! *-コロリ-*現代でも隔離治療が行われるコレラ。この話は、吉村氏の友人の祖父のことを書いたもので、彼は変わり者の医者で豪胆だったらしい。コロリが流行り、他の医者は及び腰なのに、彼は患者を診療した。が、「変わり者」が災いして、町人たちにコロリを広めていると誤解され、襲われることに…。 *-動く牙-*幕末…尊皇攘夷の頃、京に上り、心情を訴えたいと水戸の浪士群が動き出した。その数、千、二千…。京への途中にある藩は大慌て。だが、京の一橋慶喜(水戸)は、浪士群の追討に討伐軍を出すと決断。浪士群は軍議の末、降伏する。浪士群800余人は、にしん蔵に押し込められ、吟味の末、過酷な道が待っていた。 *-洋船建造-*ペリーの浦賀来航からしばらく、日露和親条約のため日本を訪れたプチャーチンは、折悪しく「安政の大地震(M8.4)」に遭い、船は壊れた。造船技術のある乗組員はいないが、船にあった別の設計図から、和船大工たちが、洋船を造船することに…。困難な作業の末、見事な洋船が完成。その後も船大工たちの活躍は続く。 短編ですが、読み応えのある5作です。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
殉教とは 2012/1/8
By jiateng4 トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫|Amazonが確認した購入
本書を読むと、日本にも一神教が根を張る土壌はあったのだという事に気付く。明治以降キリスト教の布教が許されてからも、未だにクリスチャンが国民に占める割合は1%程度である事が信じられないというのが本書を読んだ感想である。忠実なまでにゼウスの教えを受け取り、理解し、体現した彼らと、その純真さを恐れ、畏敬し、遮二無二影響が広がる事を阻止しようとした為政者たち。両者のこころの動きを知る事で、宗教の持つ威力をまざまざと感じる事が出来る。
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形式:文庫|Amazonが確認した購入
表題作「磔」は、豊臣秀吉による迫害の犠牲となり処刑されたキリシタンの話。殉教した二十六人は、日本二十六聖人としてクリスチャン、特にカトリックの方なら知っている人も多いのでは。短編ながらも遠藤周作の『沈黙』を髣髴とさせる重い内容の作品です。その他、長崎出島のオランダ人を主人公にした「三色旗」、明治初期の医師、沼野玄昌の生涯を描いた「コロリ」、尊王攘夷を掲げた水戸浪士たちの悲劇を扱った「動く牙」。いずれも史実にのっとった話ですが、読後感は(いい意味で)、苦かった。唯一、ほっと気持ちを和ませてくれたのが、幕末の日露和親条約締結のエピソードを交えて語られた「洋船建造」。吉村昭の歴史小説は初めて読みましたが、題材の取り方や視点がユニークで、なかなか面白かったです。
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