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磁力と重力の発見〈3〉近代の始まり
 
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磁力と重力の発見〈3〉近代の始まり [単行本]

山本 義隆
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

近代物理学成立の真のキーは力概念の確立にある。そこから“遠隔力”概念の形成過程を追跡してきた長い旅は、第3巻でようやく近代科学の誕生に立ち会う。霊魂論・物活論の色彩を色濃く帯びたケプラーや、錬金術に耽っていたニュートン。重力理論を作りあげていったのは彼らであり、近代以降に生き残ったのはケプラー、ニュートン、クーロンの法則である。魔術的な遠隔力は数学的法則に捉えられ、合理化された。壮大な前=科学史の終幕である。

内容(「MARC」データベースより)

近代自然科学はどうして近代ヨーロッパに生まれたのだろう。つきせぬ謎に挑むケース・スタディとして、力概念の形成過程を追跡した心躍る「前」科学史。西洋近代科学技術誕生の謎に真っ向からとりくんだ渾身の書き下ろし。

登録情報

  • 単行本: 1026ページ
  • 出版社: みすず書房 (2003/5/1)
  • ISBN-10: 4622080338
  • ISBN-13: 978-4622080336
  • 発売日: 2003/5/1
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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15 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 近代の夜明けは、明治時代が華やかな人物列伝で飾られるように、この巻も、教科書で聞き慣れた多くの科学者が登場する。それら科学者が、得体の知れない魔術的な遠隔力を合理的なものとしてどのように認識してゆくかがドラマチックに描かれる。この巻で、初めて数式が登場するが、それは、この時代になって初めて定量的な実験物理学が成立することに照応する。もちろん、数式をすべて追わなくともそのドラマの筋を追うことは可能である。でも、分かるところだけでも読みとればそれだけリアルな姿をみることができる。この巻は、ケプラー前後から始まってニュートンを経てクーロンまでのドラマを描いている。

 きら星のように登場する大学者の評価が教科書などのそれと違うところはおもしろい。ごく一部だけ紹介すると、たとえば、ガリレイは合理的すぎて、またデカルトは単純すぎて磁力、重力の科学理論化に失敗した、などであるが、それがベーコンやニュートン、その他についてもそれぞれ開陳される。特に、デカルトの科学史上の役回りは、磁力、重力以外でも従来の評価の主流とはかなり違う。そのあたりのおもしろさを原文にあたって味わってほしい。
 誰かが新しい立論をするとしばしば批判や非難が出る。それにどう反論したか、をみると改めてその立論により何がどう前進したのかが分かりやすくなる。そのような3巻に共通する書き方も、この長いドラマをいっそうドラマチックに仕立てている。

 著者の視点のユニークさは、30年以上にわたって持続しているようである。

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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
重力登場。 2007/1/7
By kaz-p VINE™ メンバー
形式:単行本
最終巻にて、やっと重力の登場を見ました。
それにしても、現代の教程における平板な
重力、静電力、静磁力の扱いの裏に隠れた、
人間の英知の試みの深さと広がりに、驚かされました。
色々な事々あるいは固定観念を、心の底から忘れながらしか、
理解というのは進んでいかないのだな、と改めて感じました。

幼いころ、重力と電磁力との統一にアインシュタインが
取り組んだという話題に触れたとき、それが何を意味するのか、
というか、それに何の意味があるのかを全く理解できなかったのですが、
本書を読んでみて、薄々ながら、その意味が分かってきた気がしました。

いや、それにしても愉快な旅を、本書には案内してもらえました。

そうそう、本巻には、積分の式がいくつか出てきますが、結構面倒な
計算が含まれている上に、結果的にそれを論じた者の間違いを確認する
だけだったりするので、数学の得意な方以外読み飛ばすことを、
お勧めします。
このレビューは参考になりましたか?
24 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
評判だけが随分と一人歩きしている気がする『磁力と重力の発見』、科学史研究家でもない限り実際に読んで面白いと思う、あるいは面白さが分かりうるのはこの3巻目だけのような気がする。「近代の始まり」であるから、ファラデーやマックスウェルすら出てこない。学校教育で物理を習った人間が磁力と聞いて連想するような人物は全巻通してほとんど登場しない。重力のニュートンとケプラーはこの第3巻近代黎明編でやっと本格的に扱われる。要するにそれ以前の時代は“知らない人の話ばかり”なのである。

前著『重力と力学的世界』『古典力学の形成』に比べると、現代的な観点から数式を用いた表現と比較しながら歴史上の偉大な科学者の思考を追体験する、といった理系の学説研究らしい楽しみに欠ける。『熱学思想の史的展開』のように、いま熱力学を理解するのに直接役立つ情報が得られるわけでもない。実態は文学部で扱うような技術史の専門書に近い。

本書は著者山本義隆のすばらしい情熱と努力の結晶である。それは誰もが認めるだろう。しかしこの本は実用性がなく、ほんとうはとてもマニアックで読者の限られる本だということを記しておきたい。某大新聞などの書評で、学生運動崩れの連中が読んでもいないくせに「万人必読の大名著」のように喧伝しているのに対する天邪鬼のつもりである。
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