まず、予測というものがいかに当たらないかについて説明される。
どんなに強いサッカーチームも、トーナメントで優勝するのは、
確率的に低いのだ。
次に過去の成功者も、実はまぐれによるところが大きいことが示される。
このあたりは、
まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのかなどで語られていることと重なるが、信長や三国志の話など独自の解釈を交えて、
英雄も実は逃げてばかりいたり、たまたま運が良かっただけであることを示す。
そして、市場において、なぜ人が確率を見誤る原因を分析する。
例)ヒューリスティック:わずかな情報から誤ったパターンを見いだしてしまう
組織のバイアス :反対意見を圧殺してしまう
自己正当化バイアス:無意識のうちに見積もっていた確率を都合の良いように修正してしまう など。
以上の分析をふまえて、不確実な市場において成功するために必要なことが示される。
1. 多様性を確保すること
異論を認め、多様性の価値を引き出すことがいかに難しいか、認識すべきである。
2. 失敗の許容と活用
許されるべき失敗と許されざる失敗も等しく悪と決め付けられてしまうが、
そうすると、失敗を防ぐために、挑戦をしなくなってしまって、変わらないでいる
ことそのものが目的になってしまう。
3. 長期的視点
長期的視点を持つことで、ステークホルダー間の利害対立を解消することができる。
小さな失敗を積み重ね、確率論的な視点を身につけることによって、破滅を回避することができるのだ。