まず、表紙絵をみて脱力。前巻でイラストミスを指摘した「マリーン彗星」が、DBエンジン搭載型からバックレで修正されてます。
この作者のシリーズを辛抱強く読んでいるのは相応のミリタリマニアが多いはずなので、どこかに訂正文でもあるかと思いきや
それもなし。しかも、マリーン搭載の艦偵「彩雲」は、機首をすげ替え(流石にDBのミスはない)だけで、ラジエータがどこにもない。
翼面の表面冷却器というのは、彩雲の主翼構造からしてあり得ないし。『らいとすたっふ』という支援集団が居ながら、ちょっと酷い。
月刊状態での発行は評価するけれど、戦闘シーン等は、一時期のダラダラした経緯描写に終始している感じで、「浅間」シリーズのよう
な活写的な躍動感がない。戦況報告書を読まされてているような印象は、「設定抜群・描写グダグダ」に退行してしまった印象。
また、冒頭での、四発重爆(ランカスター)の高空水平爆撃がガンガン命中したり、いくら鈍重な輸送船団相手の伏線描写としても
いささかゲンナリします。
結局は、サモアまで進出して補給ルートが伸びきった日英軍の後方遮断のために1冊まるごと使った、という粗書きの1冊。ダメージ
を負いながらも本国期間途上の日本艦隊が、トラック環礁〜マリアナ諸島で艦隊決戦を・・・というシナリオがブレていないらしい
ことは確かなようです。英国艦隊も水上砲戦部隊は無傷なので、次巻に期待します。