以前、飛行機の機内で見てかなり衝撃的でした。それまで、硫黄島や栗林中
将については、ほとんど知らなかったので、自宅でネットで調べてみました。
日本本土空襲を1日でも遅らせるためにも、硫黄島で持久戦を行うという栗
林中将の戦略は、祖国を守るための非常に現実的だったと思います。確かに米
軍の死傷率は非常に高く、長引けば長引くほど米国内での反戦・嫌戦ムードが
高まった可能性はあったと思います。そうはいっても、圧倒的な物量があるの
で、時間の問題でしかなかったのですが、当時の日本人でその「時間稼ぎ」が
大切だと認識した軍人がどれだけいたのか。本来は、真珠湾攻撃を仕掛け、早
期戦争終結・講和だったシナリオが崩れ、物資補給のため戦線を拡大し、その
一方で補給路が長く、断たれ戦争を継続することができなくなりました。
他のレビュアーの方も指摘されているように、実際は2万人の兵力があった
のに映像では少人数のゲリラ戦のイメージがありました。戦争映画なので、戦
闘シーンは必要だったとは思いますが、地下に巨大な洞窟を張り巡らせて、持
久戦を行ったのがポイントだったと思いますので、どうやってその巨大な地下
要塞を作ったのかという過程や戦術ポイントなどをクローズアップしても良か
ったのではないかと思います。
単純な反戦映画ではなく、双方に言い分はあり、祖国を守るという国民感情、
集団心理と個人ではどうしようも生きられなかった、時代の雰囲気を感じました。