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硝子戸の中(うち) (岩波文庫)
 
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硝子戸の中(うち) (岩波文庫) [文庫]

夏目 漱石
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

自己を語ることに寡黙であった漱石が「自分以外にあまり関係のない詰らぬ」事を書くとことわって書いた連作エッセー.記憶の底に沈んでいる体験や回想に光をあてることで静謐にして一種不思議な明るさに充ちた表現世界を生み出している.この作品は『こころ』のあと『道草』の前という漱石の晩年に書かれた. (解説・注 竹盛天雄)

内容(「BOOK」データベースより)

常に書斎のガラス戸の中に座し、静かに人生を思い社会を観察した著者の小品集。余り多く自己の周囲を語らなかった著者がほとんど初めてここに自己の周囲を回想し観察し、その姿を赤裸々に描写した。中には著者の哲学と人格とが深く織り込まれているが、軽妙、洒脱、絢爛な筆致も特筆すべきものである。

登録情報

  • 文庫: 138ページ
  • 出版社: 岩波書店; 〔改版〕版 (1990/4/16)
  • ISBN-10: 400310112X
  • ISBN-13: 978-4003101124
  • 発売日: 1990/4/16
  • 商品の寸法: 14.6 x 10.6 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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23 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By カスタマー
形式:文庫
かつて山田風太郎はこのようなことを書いた。 年のせいで病院にでも入らなければならなくなり、十冊の書物を持ってゆくことを許されるなら、漱石の「硝子戸の中」を持っていく、と。 本書は、大人を納得させるエッセイだ。

漱石といえば、難しい顔をして難しいことを考えている、小難しい人という印象が強い。確かにそれはあたっているのだろうが、難しい顔をしながらたわいもないことを考えている時間も長かった。怒ったような顔をしながら人を見るとき、実はその視線はやさしかった。気の毒になるほど自分を厳しく見つめ、他人を見てきた漱石がたどり着いた境地とは。

本当に厳しいところを通り抜けてきた人のやさしさは、胸にくる。

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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 御奴
形式:文庫
生とは醜いものだけど、生きていくことを薦めた漱石先生が私は好きです。

泥棒に家のことを褒められたり、自分が居留守を使ったことをわざわざ相手の家に謝りに行ったり、「講義がわからなかったものは、うちに質問しにきなさい」と新聞に書いたり、そして本当に学生が来たり。人と人とのつきあいに血が通っていたんだなあと思います。こういうふうに、面白く生きていきたいものです。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By mlakshmi VINE™ メンバー
形式:文庫
硝子戸の中とは彼の書斎の中をさすものらしい。そしてそれは彼の胸中をもさすようだ。何気ない彼の日常の中から溢れてくる言葉とは。

これを読むと彼は自分の仕事以外で他人に尽くそうという心意気の高い人であったように思われる。当時だって彼は相当有名であったろうに、持ち込まれる小説を丁寧に読んだり、突然飛び込んでくる客の人生相談にのったり、随分と良心的な方だ。ところどころに出てくる子供時代の話やなんかは当時(江戸から明治)の東京の様子が伺えて面白い。昼も太陽が射さないような深い森があのあたりにあったとは今からは想像できないところだ。

途中で出てくる生と死に関する話も大変興味深い。普段からこういう心がけだからああいう小説が生まれてくるものなのだろうと一人、納得しながら読み勧めた。どれも短くて読みやすいし、漱石の普段の一面に触れてみたい人にはお勧めできる。

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