この本は,数年前私の大切な人から教えていただいた本です。そのころ私は,自分自身についてとても悩んでいました。そんな時,その人が直接著者から読むように薦められたという良書があると言いました。早速買って読みましたが,感動のあまり私はこの本の感想を論文にしてその人に渡しました。
「破門の哲学」は,スピノザの哲学的生涯について書かれたものですが,私は,これは現代における「自己確立」の助けになる本と思いました。いかにして周囲のコムニカチオからの圧力を避け,自分自身という僅かな存在の中においても,いかにしてそこから生きている喜びを見つけ得るか・・・その高貴な精神と大いなるものへの憧憬が,この本には静かに書かれています。