神はいない、という話ではなくて、いるかどうか分からないし、いたとしても愛したり、崇拝するに値しない、という主張。(207頁「恐れる必要はあるだろう。だが、褒め称える必要は断じてないのだ。」)
それだけのことで、正直、こんなに分厚い本にする必要は無いのだが、聖書学者なので、旧約・新約に幅広く言及し、神を崇拝する理由がどこにも見当たらない、と述べていく。(長さの割りに読みやすく面白い。)
しかし、世界の不幸に徹底的に苦悩する著者の心のありようが、人間の自由意志だけでなく、なんらかの普遍的な、善なるものの存在をイメージさせもするのだけれど。
なお、前著『捏造された聖書』(原題Misquoting Jesus)と同様に、訳書のタイトルは煽情的過ぎます。(原題はGod's problem)