「首くくるな腹くくれ」「借金は踏み倒すな踏み越えろ」「マイホーム取られた振りして取り返せ」
などさまざまな名フレーズを世に出して、経営コンサルタントとして名高い中島寿一の新作。
小さいながらも会社を経営している私にとって、借金消滅のテクニックを聞かされても
それだけでは助かるとは思えません。
詳しそうでいて知識をひけらかす一般のノウハウ本には
いかがわしささえ感じてしまいます。
経営はどうするの?商売の根本的な原則は何なの?
そういうものが先にあっての資金調達であり借入先との交渉であるはずです。
その点この本では「お金も人生も借金も虚構と知れば、おびえ、死ぬことはない」」
という著者独自の哲学が全体に貫徹されており、文章にも力があります。
その中で会社とお金、経営とお金、倒産とお金、破産とお金。
そういうことの個別的な問題に対する具体的方策が
実例を基にして、分かりやすく明かされていきます。
この本はそういう意味で経営コンサルタントといわれる人たちが書く法律的な本とは
一味もふた味も違っていて、単なるノウハウ本となっていないのがよいです。
しかも解決手法が易しく書いてあり、面白いです。
法律や契約を実務で乗り越えるという考え方。
ここには経営再建には知識ではなくて知恵の効用が明かされており、
私は気が晴れ、非常に勇気が得られました。