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破戒と男色の仏教史 (平凡社新書)
 
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破戒と男色の仏教史 (平凡社新書) [新書]

松尾 剛次
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

厳しい戒律があるにもかかわらず、いつしか日本仏教界にできあがっていた「男色」文化。
稚児をめぐって争い、失っては悲しみにくれ、「持戒」を誓っては、何度も破る――。
荒れはてた仏教界に、やがて「戒律復興」の声とともに新たな仏教を生み出す人々が現われる。
戒と僧侶の身体論から見た苦悩と変革の日本仏教史。

内容(「BOOK」データベースより)

厳しい戒律があるにもかかわらず、いつしか日本仏教界にできあがっていた「男色」文化。稚児をめぐって争い、失っては悲しみにくれ、「持戒」を誓っては、何度も破る―。荒れはてた仏教界に、やがて「戒律復興」の声とともに新たな仏教を生みだす人々が現われる。戒と僧侶の身体論から見た苦悩と変革の日本仏教史。

登録情報

  • 新書: 207ページ
  • 出版社: 平凡社 (2008/11/15)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4582854419
  • ISBN-13: 978-4582854411
  • 発売日: 2008/11/15
  • 商品の寸法: 16.8 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By ソコツ トップ100レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
日本仏教における「戒律」の位置について歴史的な展望を得られる優れた入門書。僧侶の「身体」の規制のされ方に焦点をあわせた新しいタイプの仏教史の姿が、著者の明解な語りによりすらすらと説かれていておもしろい。
古代における戒律システムの形成を述べた後、その「戒律」の意義がいかに変質してきたのかを、前半は主に「男色」というややセンセーショナルな「破戒」の実態を明らかにしつつ解説していく。中世のパブリックな仏教を担った官僧たちのあいだでは、地位の上下を問わず「男色」がかなり普及していたらしく、それはほとんど「文化」と化していたらしい。
後半では、こうした既成仏教の「破戒」ぶりに業を煮やした誠実な僧侶たちによる革新的な運動の重要性について論じられる。原理としての釈迦信仰などに導かれながら、貞慶や叡尊といった「戒律復興」の旗手たちが、女性も含めた自戒の実習を積極的に推進し、またよみがえった「戒律」の聖性を身にまといつつ死者儀礼や土木事業や被差別民救済へと取り組んでいった歴史が熱く論じられる。また、同じく官僧たちの「破戒」の現状にうんざりしながらも、しかしむしろその「破戒」をきわめて自覚的かつ公示的に選び取った親鸞仏教の意味についても、比較考察がなされる。
こうした歴史を振り返りつつ、最後に著者は、現代における戒律復興のすすめを行う。僧侶が世俗とは明確に異なる「身体」を示してこそ、仏教の再生はありえるのではないか、と。まっとうすぎるほどまっとうな意見であり、少なくとも浄土真宗意外の僧侶はすべて、学者さんに言われるまでもなく何とかしてください、と改めて強く思ってしまった次第である。
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11 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
ちょっといかがわしいタイトルの本書ですが、筆者は仏教史の研究者です。
大筋は、戒律復興の禅宗も無戒の浄土真宗も鎌倉期に出来たが、それらの信仰宗派は比叡山を始めとする大寺院から「再出家」した僧侶によって始められた。何故彼らは、幼い頃から学んだ母校(大寺院)を去り、叛旗を翻したのか?
信仰宗派の開祖に幼年期から寺に入り、稚児生活を強いられた者が多いことに着目し、これらの開祖は鎌倉期の仏教の腐敗、「破戒」の横行の現状を「身体的に」感じ取ったのではないかという説です。親鸞(美少年で、稚児時代大法師の間で取り合いになったらしい)は
「僧侶も人間であり、性欲に打ち勝つことは難しい。それなら公に妻帯をしてしまおう」
という無戒の立場を取りますが、その他の宗派では、戒律を厳格に守ろうとします。

結びは、
「今では普通に見られる各派の僧の妻帯は明治期の廃仏毀釈の際、政府が僧侶の権威を貶めようとした結果である」
という流れで、作者の主張は
「聖職者という特殊な身体性を得るには、やはり禁欲に打ち克つということにも意味があるのではないか。
妻も子もない個の存在であるからこそ、何のしがらみもなく他の人の為に働けるのではないか」
ということに尽きるようでした。

確かに、妻帯するということは肉体的な欲求の苦しみからは逃れられるかも知れませんが、妻や子どもを巡って新たな欲や嫉妬の危険に晒されることになります。
カトリックの神父さまやシスターは未だ独身ですが、苦しいときに神父さまの話を聞いたり、一緒にお祈りすると、本当に救われます。
わたし自身は妻帯が駄目だとは思いませんが、妻帯することで、「自分の持てる総てで神に仕える」ということは難しくなるかもしれないとは思いました。
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19 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 鎌倉新仏教が何故、比叡山を離れた僧たちによって見出されていったのか、しかもそれらの宗派の宗祖といわれる方々は、ほぼ、若年の時から僧坊に入られているという事実と、この本によって明かにされている、ほとんどの高僧が稚児を置いていたと言う事実。鎌倉時代に戒律復古の動きと、念仏の隆盛は、このこと(僧侶の男色・女犯)からはじまるのだということを、ストレートに問題提議してくれている書である。
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