今回は、本来は鳴沢の復活話になるはずだった。
しかし、恋人「冴」の登場で、なんだかぬるま湯みたいになっている。
「自分は刑事として生まれた。刑事にしかなれない」
だから、鳴沢はまた刑事に戻って来た。
しかし、前回の事件の傷はまだ癒えていない。
本来はこの部分を深掘りし、鳴沢が孤独の中で自分と向き合い、
葛藤する様を書くべきだったと思う。しかし、この部分の深掘りが
甘く、なんだか冴との交流がメインになっている感さえある。
だから、最後になんで彼が復活したのかよく分からない。
鳴沢が自分と向き合った末に復活したのなら分かるんだけど、
それも今回はしていないしな。
ラストシーンはけっこう衝撃的なのだが、そこに鳴沢の宿命を、
その救われない人生を感じさせるような作り方ができたはずだ。
たいへん惜しい作品だと思った。