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5つ星のうち 5.0
メディアが作り上げたカリスマの完全犯罪。, 2005/1/28
レビュー対象商品: 砦なき者 [DVD] (DVD)
野沢尚さんの遺作になってしまった作品ですが、完全なる悪役の妻夫木くん演じる八尋の背筋も 凍るような静かなる狂気が作品全編を覆っているドラマです。 2000万人を巻き込んだ完全犯罪というフレーズに惹かれ、原作を読まずにこの作品を見ましたが、 テレビの向こうの得体の知れない視聴者という存在の怪物、その視聴者のカリスマとなった青年の 手にかかるメディアの巨大な砦に守られていたはずの人々の翻弄される姿。普段何気なく見ている メディアの恐ろしさを見せつけられる作品です。 自分の意のままに大衆を操る青年八尋と彼の存在に正面から立ち向かうキャスター長坂の直接対決シーンの ふたりの演技は一番の見どころです。 役所さん演じる長坂は、八尋にとって単なる憎悪の対象ではなく、 敵でもあり、父親のような存在だったのかもという複雑な感情を妻夫木くんの繊細な表現で感じますし、 八尋が流す一筋の涙はとても衝撃的でした。 役所さんは言わずもがなですが、妻夫木くんの才能を感じる作品で、鈴木京香さんほかの素晴らしい役者が そろったドラマとしてはかなり贅沢なつくりの作品です。 原作にはなかったそうですが、長坂が自分の存在をかけて訴えるビデオのシーンは涙が止まりませんでした。 野沢さんがこのドラマを見ている人に訴えたかったことをそのまま長坂が語りかけているように思えて ならなかったからです。 このテープで八尋の存在は崩れ去るのですが、長坂の発見された最後の姿が今となっては野沢さんに重なる ようで、とても辛い場面でした。ですが、特典映像でスタッフの思いを感じながらじっくりと見て欲しい作品です。
20 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
誰もが「砦」を持っている・・, 2004/9/26
レビュー対象商品: 砦なき者 [DVD] (DVD)
この作品はきっとDVD化されるはず!と ずっと待っていた甲斐があった。 TV放映の後、何ヶ月も体のどこかに棲みついていた感じで・・ 誰にでも、どんな分野で働いていても守りたい「砦」がある。 他人の「砦」に入りたい人、入って来られては困る人。 その「砦」はある人にとっては、地位だったり名誉だったり。 うまい汁を吸う人、吸える人、吸えない人。 要領よく生きられる人、生きられない人。 ずるい人、だます人。 更にその上を行き「自分だけは正しい」と平気で生きる人。 自分の中の誇りを守ろうとする人、それを踏みにじろうとする人。 鶴橋監督がTV局、メディア関係者の人間である自分の「砦」を 超えて作ろうとした物。 それが、ドラマではあるが作り物では無い程の緊迫感を呼ぶ結果に。 妻夫木聡という今、もっとも熱い俳優を知ったのもこの作品で、 今をときめく彼が「悪役」というのも注目である。 オレンジデイズやジョゼと虎と魚たちに見る、 恋愛物の中のエロティックではない 悲しいエロティシズムが 全編を通して感じられるので、妻夫木ファンの方は必見であろう。 DVD化されるのを待っていたもう理由の一つは、 本編もさる事ながら、DVDに多く見られる 特典映像にも期待があったから。 作り手や役者さんが、この作品をどういう思いで作ったかを知る事が 出来るかもしれない・・と、この部分も楽しみであった。 本編も本当にいいが、この「特典映像」があるお陰で、 また本編に戻らせてしまうのである。 原作の野沢尚さんは、本当に人の中にある細かい心理を書かせたら、 他には居ないだろうと思うほどの物書きだったので、 お亡くなりになり、残念で仕方ない・・・ 野沢さんを思いながら、この作品を見るとまた別の「砦」を感じる。
11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
何度観ても泣けます・・・。, 2005/2/28
レビュー対象商品: 砦なき者 [DVD] (DVD)
ドラマで中盤から観て、ラスト30分、涙が止まりませんでした! こんなやるせない、切ない話があっていいのかと。 気になって気になって、DVDが出たときには速買いしました。 最初から観て、脚本の秀逸さに一気にドラマの世界にのめり込みました、そしてまた妻夫木と役所のあのシーン・・・何度見ても胸が締め付けられます。カメラに収められていた真実、語られた孤独、彼が、彼らが最後に見たものは・・・・・・。 今年公開の「ローレライ」でも共演の役所さんと妻夫木君の演技対決、双方申し分ない実力とオーラで、買って損無しです!!
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