特許は単なる「アイデアのメモ」ではない。
どんなに優れた技術であっても、しかるべき特許化の知識と技術がないと権利として保有することはできない。
また、ひとつのちっぽけなアイデアであっても、特許化のプロセスで、
その本質を深く考察することによって、より本質的な知見に至ることができる。
つまり「アイデア+特許化技術」があってこそ真に有効な権利を確保することができる。
本書は、特許が強いと言われている企業での特許経験を数多く積んだ二人の著者が、
その経験と技術を明らかにしている、貴重なノウハウ本である。
対談から入る本書の内容は、初心者でも読みやすく書かれている。
かといって、会社に入って5年以上のエンジニアが読んで簡単すぎるということもない。
明細書の書き方は、長年会社に勤めた人でも、充分な技術を持ち合わせているとは言えない。
そこには、権利の剣先を磨き、光らせ、より大きく強い鉾先に育ててゆくための、
強い思考力と、忍耐力が必要であるからだ。
本書を特に入社5年以内の若手のエンジニアに薦めるが、
同時に長年漫然と明細書を書き続けてきたベテランのエンジニアにも薦めたい。
本書にも記載があるが、今や中国が日本より多くの特許を登録させている。
日本は国を挙げて、技術力と特許提案力を育て、技術を権利としてしっかり資産化してゆきたいものである。