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砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet (角川文庫) 文庫 – 2009/2/25

76件のカスタマーレビュー

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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。あたし=中学生の山田なぎさは、子供という境遇に絶望し、一刻も早く社会に出て、お金という“実弾”を手にするべく、自衛官を志望していた。そんななぎさに、都会からの転校生、海野藻屑は何かと絡んでくる。嘘つきで残酷だが、どこか魅力的な藻屑となぎさは序々に親しくなっていく。だが、藻屑は日夜、父からの暴力に曝されており、ある日―。直木賞作家がおくる、切実な痛みに満ちた青春文学。

著者について

2000年デビュー。07年『赤朽葉家の伝説』で日本推理作家協会賞受賞。08年『私の男』で第138回直木賞を受賞。

登録情報

  • 文庫: 201ページ
  • 出版社: 角川グループパブリッシング (2009/2/25)
  • ISBN-10: 4044281041
  • ISBN-13: 978-4044281045
  • 発売日: 2009/2/25
  • 商品パッケージの寸法: 14.6 x 10.6 x 0.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (76件のカスタマーレビュー)
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 ももも 投稿日 2014/11/21
形式: 文庫 Amazonで購入
ラストシーンから始まる物語ですので、ネタバレとかあまり気にせずに書きます。

不思議な読後感です。
藻屑の死について、社会派的な問題提起であるとか、
青春モノとして主人公に何かきっかけを与えるための悲劇であるとか、
推理小説として謎があるとか、
どれも当てはまらないように思います。
ただ、寂寥としたなんとも言えない喪失感が残ります。

深い洞察とかそういった意味ではなく、ただ架空のキャラに対する憐憫として、
藻屑の人生とは何だったんだろう…のような
寂しいふわふわとした残滓がしばらく私の中に残りました。

ものすごい衝撃を受けたとか、飛び抜けて面白かったとか、
そういう感じではないんですが。
なにか残る作品であることは間違いないです。
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98 人中、74人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 asitaba 投稿日 2007/3/27
形式: 単行本
海辺の町に生きる、どこにでもいるけど少し不幸な女子中学生・山田なぎさは、自分を人魚だと名乗る転校生・海野藻屑により、いままでの生活が狂わされた。家族のため、兄のために、生きるための実弾を欲しがっていたなぎさと、砂糖菓子の弾丸を撃ちまくる藻屑の奇妙な友情を描く青春暗黒物語。

この文庫は最初富士見ミステリー文庫出だされたそうで、ゆるやかなロングセラーにより、新書になって再出版された。

私はこの本で初めて読んだので、これが挿絵付きのライトノベルで出版されていたというのは不思議な感じがした。万人向けではないかもしれない独特な雰囲気を持っていたから。

タイトルからしてそうだけど、言葉の使い方が絶妙で、この人の文章センスが好きだった。

そして物語は冒頭から、ラストがどうなるのかはっきり示されていた。

そう、読み始めた瞬間、残酷な結果を提示される。

でも、そうならないで欲しい。そんな気持ちで読み進められるほど、痛々しくて切なくて、そしてちょっぴり息苦しい物語。

実弾を求める少女。砂糖菓子の弾丸を撃ちまくる転校生。貴族の兄。

みんな生きるために、自分を守る膜を張っていた。それは誰かのために働くことであったし、嘘で身を守ること
...続きを読む ›
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12 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 ももんが VINE メンバー 投稿日 2008/7/10
形式: 単行本
それぞれの家庭の事情でひたすら自立を願うリアリストの少女と、全く逆に現実を直視できずに妄想の世界に身をおく少女。
リアリストの少女が欲する、生きるための手段である実弾。
現実から逃れるために見る数々の妄想を、役に立たぬ砂糖菓子の弾丸。
自分を人魚だと言い張るなど、なんとも乙女チックな表現で書かれているこの物語の内容はとても残酷だ。

まだ、働いて自立することも出来ず、大人の庇護がなければ生きられない年齢の少女達。
でも彼女達は庇護され、安心して過ごせる環境にはいない。
一人は一刻も早い自立をせまられる家庭事情にあり、また一人は庇護されるべき家庭から一刻も早く逃れなければならない家庭に身を置く。
だから、彼女たちは架空の弾丸を撃ち合い、現実と戦う。

あと少し大人であれば自力で生きることが出来たであろうに、その手前の少女であるがゆえに残酷な結末になってしまう。

これは本当に沢山の人に読んでもらいたい物語だ。
甘いタイトルと表現でコーティングされてはいるけど、内容は悲しい現実問題。
読後感は決して良くはない。
でも、普段なんとなく聞くニュースの事件の数々が、改めて問うべき問題として考えさせられる。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 投稿者 黒猫嬢 投稿日 2015/4/1
形式: 文庫
 増田佳江『不規則な部屋』(2009年)を装画に使ったカバーが、情感が有って素晴らしい(カバーデザイン/鈴木成一デザイン室)。富士見ミステリー文庫版は、内容とはちぐはぐな萌え絵が表紙で興醒め。

 海野藻屑は「ボク少女」で、ラノベによく有りがちで、食傷気味ですが、萌え系と違って、この子には血が通っています。藻屑は「自分は人魚」だと嘘を付きますが、私の中学時代にも「私は多重人格者だ」と言っていた女の子がいたので、リアルだと感じました。思春期の苦しさを思い出しました。十代の時に読んでいたらどう感じたんでしょうか?
 舞台である鳥取県境港市のザラザラした空気感が伝わってきます。これって舞城王太郎にも通じている気がします。

 イケメン嫌いな桜庭さんに申し訳ないのですが、友彦に萌えました!映像化・音声化される時は、是非とも石田彰様にお願いします。

 辻原登氏の解説も秀逸。
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