実際に起きた音羽のいわゆる「お受験」事件を彷彿とさせる内容に正直不快に思いながら読みました。
設定やストーリーの本筋などは事件の実際の真相とはずいぶんと
掛け離れているであろうかと思いますが、娘の名門幼稚園お受験仲間でもある友人の娘を
殺害し遺体をバッグに入れ持ち運び、実家の裏山へ埋める・・
今更あの事件を想像させるようなフィクションを描いた作者の意図はなんなんでしょうか。
とくに思いがけない展開などがあるわけでもなく、友人の子にまで手に掛ける主人公の
行動・心の動きに焦点をあてて最後まで描かれています。
読み終えての感想ですが、なんでも人のせいにして自分が救われたいがために、
自らの家族や被害者そしてその家族を終わりのない地獄へと突き落とし、
なんとまあ自己愛の強い勝手な人間だろうかと主人公への不快感・憤りだけが残りました。
主人公には最後までひとつも共感出来ない、私にとっては極めて消化不良な作品でした。