本書は、ニール・ケアリーシリーズの最終作。
これより前の4作より少し短く、また語り口もちょっと違う感じでした。
例えば、ニールが「ぼく」の1人称で語っていたり、ストーリーもこれまでにくらべて、どちらかというと、大きな展開はなく、ストレートな展開です。
でも、お話のなかで交わされる会話は、今まで以上に皮肉やひねりが効いていたり、笑いを誘われたり、そしてちょっと考えさせられたりで、ページ数が少ないこともあり、一気に読めてしまいます。ニール自身の葛藤なども、これ以前の作品よりもしっかり描かれている気もします。
また、最後のシーンもまた余韻が残る感じで、とても良い本です。原書と比べても良い訳がしてあるんだろうなぁと思います。その点、訳者のかたの苦労や、力量も感じられます。
ただ、最後の訳者あとがきは必要ないですね。本編の読後の余韻や情感を台無しにするような気がします。本編が良いだけに、とても残念です。
ていうか、自分の翻訳が遅いのをヘラヘラとした1人ボケ突っ込みで言い訳しつつ、内容もなく締めくくって、どういうつもりなんでしょうか。正直ページの無駄のような気がします。
お話を読み終わったら、訳者解説には入らず、そのまま本をおく事をおすすめします。
でも、本編の内容はやはりとても良いので、☆5です。
また、1作目から読み返してみたくなりました。