「砂時計(モレシゲ)」は韓国の現代史を知る上でも、
ぜひとも見ておきたいドラマである。
私は字幕のない韓国版DVDを持っているが、
この名作「砂時計」(1995年)が日本語字幕付きのDVDとして
発売されることは、ほんとうにうれしい!!
財閥の娘であることを恥じ、
学生運動にのめりこむへリン(コ・ヒョンジョン)。
貧しい農民層出身で、検事を目指す苦学生ウソク(パク・サンウォン)。
遊郭を営む母に育てられ、その出自から将来の道を阻まれ、
やくざになってしまったテス(チェ・ミンス)。
この3人の青春群像を軸に物語は展開する。
お嬢さまへリンをずっと見守り、
自分の命に代えても守ろうとするボディ・ガード、
イ・ジョンジェの姿も忘れられない。
韓国映画「ペパーミント・キャンディー」を観た人なら、
誰もが知っているだろう。
1980年光州で何が起こったのかを。
(戒厳令拡大に反対し、デモ隊と戒厳軍が衝突、
市民や学生など多数の死者が出た事件。)
やくざになったテスは弟分ジンスを訪ねた時に、
たまたま光州事件に巻き込まれてしまう。
兵役に就いたウソクは、戒厳軍として、光州へ。
平凡な一市民であるジンス一家が、
そして、ジンスが密かに憧れる女性ヨンジュが、
光州事件によってどんな運命をたどるのか……。
テスもウソクもヘリンも……。
時代のうねりの中で、時代に翻弄される人間の運命を描く。
土とともに生きたウソクの父、
遊郭を営む身ながら、誇り高く生きたテスの母、
検事となっても、貧しい生活の中で、
社会正義を貫こうとするウソク、
義侠心のあるやくざとして生きるテス。
ヒロインへリンを演じたコ・ヒョンジョンさんの
凛とした美しさも魅力である。
ちなみに、1981年生まれのチョ・インソンさんは、
中学生時代に見たこの「砂時計」で、
コ・ヒョンジョンさんのファンになったという話である