BOX1のレビューでも書きましたが、届かない想い、愛する人がいる故に埋められない心の隙間がせつないです。
BOX2では特に、高校時代の話でも、杏と大悟の関係がギクシャクしているし、その後も二人とも相手を想う気持ちは続いてるのに、
気持ちがすれ違ってしまうつらい時期が長く続きます。
なかなか二人の関係がいい方向に進まずヤキモキさせられますが、きっと最後に納得のいくエンディングを見ることができるので、
少々我慢しましょう。
そんな中、重要な登場人物である杏、大悟、藤、椎香の、BOX2で中心となる20歳以降を演じた役者が、みんな素晴らしいかったです。
仲間同士で騒いでいるときの明るい表情と、傷付いて沈んだ表情と、微妙な気持ちの変化を見事に演じ分けている、主演杏役の佐藤めぐみ。
おっとりして、ちょっと頼りなげだが、温かい人柄を好演している大悟役の竹財輝之助。
そして、抑えた演技で、この作品でのもう一人の重要な人物”藤”の存在感を示す渋江譲二もいいですね。
大人の杏が大悟の胸を借りて泣いているジャケット写真ですが、実はこれとまったく同じ映像が、BOX2の最後の方で出てきます。
とてもせつないシーンです。これが、実際のシーンから取り出したものだと気付いた時は、少し驚きました。
映画版が公開されましたが、主演女優のひとり松下奈緒よりは、佐藤めぐみのほうが、表情も豊かで演技力もしっかりしています。
26歳の女性が初恋の人を想って、砂時計をじっと眺めたり涙を流したりするシーンを、違和感なく演じられる女優ってとてもまれで、
貴重な存在だと思います。