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砂の王国(上) [ハードカバー]

荻原 浩
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容説明

俺はまだ自分の運というやつに貸しがある。
さぁ、勝負だ。

全財産は、3円。転落はほんの少しのきっかけで起きた。
大手証券会社勤務からホームレスになり、
寒さと飢えと人々の侮蔑の目中で閃く--「宗教を興す」

段ボールハウスの設置場所を求めて辿り着いた公園で
出会ったのは、怪しい辻占い師と若い美形のホームレス。
世間の端に追いやられた3人が手を組み、
究極の逆襲が始まる--

驚愕のリアリティで描かれる極貧の日々と宗教創設計画。

『明日の記憶』から6年。人間の業(ごう)を描き出す
新たなる代表作の誕生!

内容(「BOOK」データベースより)

全財産は、三円。転落はほんの少しのきっかけで起きた。大手証券会社勤務からホームレスになり、寒さと飢えと人々の侮蔑の目の中で閃く―「宗教を興す」。社会を見つめ人間の業を描きだす著者の新たなる代表作、誕生。

登録情報

  • ハードカバー: 402ページ
  • 出版社: 講談社 (2010/11/16)
  • 言語 日本語, 日本語, 日本語
  • ISBN-10: 4062166445
  • ISBN-13: 978-4062166447
  • 発売日: 2010/11/16
  • 商品の寸法: 19 x 14 x 3.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 239,886位 (本のベストセラーを見る)
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16 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 すべてのエッセンスが詰まった “荻原ワールド”の決定版, 2010/11/19
レビュー対象商品: 砂の王国(上) (ハードカバー)
本書は、’08年3月号から’10年1月号まで「小説現代」に連載され、単行本化にあたり加筆・修正がほどこされた、上・下巻に及ぶ、荻原浩の過去最長のボリュームを持つ大作である。

‘私’こと山崎遼一41才は、大手証券会社をクビになり、妻・美奈子に逃げられ、借金を重ね、住むところを放棄せざるを得ず、いまや所持金たった3円のホームレスになった。公園で出会った怪しげな占い師・錦織龍斎と行った浦和競馬場で大穴を当てる。それを元手に‘私’は「自分を路上に捨てた世間」に逆襲を誓う。路上で知り合った若い美形のホームレス・仲村を教祖に祭り上げて、龍斎と3人で新興宗教「大地の会」を立ち上げるのだった。

ストーリーは、落ちるところまで落ちた‘私’の路上生活の日常から始まり、ふたりとの出会い、「大地の会」の事務局長・木島礼次と名を変えてふたりを裏で操り、見る間に会員数を増やして成功への階段をひた走る姿が描かれてゆく。そして、創設者でありながら自分では制御しきれなくなった「大地の会」。やがて訪れる悲劇・・・。

ホームレスへの転落。実は空虚で実体のない新興宗教。積んでも積んでも崩れ落ちる「砂の楼閣」。一気に読み進めながらも、人生の成功・幸せってなんだろうと考えさせられる作品である。

本書は、随所に独特の“荻原節”“荻原テイスト”をちりばめながら、コピーライターという元職の才能をフルに発揮して書かれた、過去の全作品の“荻原エッセンス”がすべて詰まった集大成ともいえる、“荻原ワールド”の決定版である。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 荻原節炸裂, 2010/12/8
レビュー対象商品: 砂の王国(上) (ハードカバー)
下巻はまだ読んでないですが、即購入しました。

荻原節は相変わらず炸裂。
台詞の言い回しや心理描写のうまさに、引きずり込まれるような世界観。

ホームレスのこと、なんでそんなに詳しいの?やったことあるの?
ってくらい細かい描写。

荻原さんの書く小説は全部そうです。

取材力なのか想像力なのか、きいてみたい。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 力の入った作品ではあるが、これだけ長大な作品をお勧めできるほどの評価はできない, 2011/3/7
By 
gl510 - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: 砂の王国(上) (ハードカバー)
私は、上下2巻に分かれた長大な単行本は、基本的に読まないことにしている。というのも、どんなに世上の評価が高い作品でも、人それぞれ、合う合わないがあるわけで、合わなかった場合の最後まで読み続けるフラストレーションを考えると、読む気がしなくなってしまうのだ。そんなわけで、この作品も、これまで荻原浩の全作品を読んできた手前、読まないわけにはいかないという、半ば義務感のような気持で読み始めたというのが、本音のところだ。

さて、この長大な作品を読んだ印象なのだが、私は「オイアウエ漂流記」のレビューで、「もっと、読者を引き付けて離さない力のある作品を書いてほしい」と書いた。そういった意味では、この作品は、力の入った作品ではあると思う。ただ、これだけの長大な作品を、皆さんにお勧めできると思ったかということになると、話は変わってくる。 

この作品では、主人公がカルト宗教を立ち上げるまでと、そのカルト宗教が徐々に信者を増やし、肥大化していく過程が、丹念過ぎるほど丹念に描かれている。それは、さながら、「カルト宗教や悪徳マルチは、こういう手口であなたたちを取り込んでいくんですよ」と、読者に懇切丁寧に解説しているような趣があるのだが、そんなものに全く関心がなく、取り込まれるつもりもない読者からしてみれば、所詮は自分には無縁の特殊な世界のことが、長々と書き連ねられているような思いを感じてしまう面があるのだ。 

下巻の本当に終盤も終盤になって、ようやくサスペンス小説的な盛り上がりを見せ、次のページをめくる指が止まらなくなってくるのだが、とにかく、そこまでが長いのだ。この作品の評価は、そこまでの長い道のりをどう捉えるかによって、変わってくると思う。私は、たしかに、そこまでの長い道のりにも、それなりのドラマが作られているとは思うし、荻原浩には筆力もあるので、退屈も感じない。しかし、その一方で、荻原浩の特徴である良くも悪くも軽い筆致で、さしたる緊張感、緊迫感もなく流れていくそこまでのストーリー展開には、次のページ、次のページと、指が止まらなくなるほどの面白さも感じないのだ。私は、やはり、作品自体が必要以上に長過ぎたと思う。この作品を直木賞の受賞作としなかった選考委員の判断は、妥当なところだろう。
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